マリリン・マンソンが女性カメラマンに対して暴行をはたらいた容疑で自ら警察に出頭し、逮捕。すでに釈放されていたことがわかった。(フロントロウ編集部)

マリリン・マンソン、女性への暴行容疑で自首→逮捕→保釈

 2019年8月に米ニューハンプシャー州のバンク・オブ・ニューハンプシャー・パビリオンで公演を行なったライブの模様を撮影していた公式カメラマンの女性に執拗に唾を吐きかけたり、“スノット・ロケット”と呼ばれる鼻糞(鼻水)を飛ばすという行為に及んだミュージシャンのマリリン・マンソンに対し、現地警察が2件の単純暴行罪で逮捕状を請求していた件で、マリリンが自首し、逮捕されていたことがわかった。

画像: マリリン・マンソン、女性への暴行容疑で自首→逮捕→保釈

 警察がUSA Todayに出した声明によると、米現地時間の7月2日金曜日にロサンゼルス警察署に出頭したマリリンは、すでに自己誓約により保釈(※)。逮捕状が出されたのは事件が起きたニューハンプシャー州のギルフォードという町だが、マリリンの弁護人のはからいにより、カリフォルニアでの逮捕となったという。マリリンは本件に関して、8月にニューハンプシャー州ラコニアの裁判所で行なわれる裁判に出廷予定だと発表されている。

※自己誓約による保釈とは:容疑者が裁判に必ず出廷すると約束し、約束を守れると判断される場合に適用される保釈制度。前科のない善良な市民に適用される場合が多い。


容疑否認、出廷拒否から一転

 5月にマリリンに対して逮捕状が請求されたことが報じられた際、カメラマンの女性が受けた行為について、2名のコンサート来場者と警備員を務めていた男性が米Peopleに証言。

 来場者たちは「マリリンはあちこちに唾を吐いていました。女性カメラマンが構えていたカメラに唾がかかると、彼女は少し苛立った様子ですぐに拭き取っていました。これに気づいたマリリンは、彼女のカメラに向かってわざと唾を吐き続けたんです」「彼女にとっての最後の一撃は、マリリンがフロアに降りてきて、彼女の60~90センチくらいの距離からスノット・ロケットを浴びせたことだったと思います。マリリンはカメラめがけてではなく、彼女を標的にしていました。彼女は憤慨し、嫌悪感を抱いた様子でその場を去りました。マリリンはその様子を見てただ笑っていました」とコメント。

 元警備員も「マリリンがあの行為におよんだ時、女性カメラマンは怒り心頭といった様子でした。彼は数回彼女に向かって唾を吐いたあと、今度は至近距離まで接近して彼女に鼻糞を吹っかけたんです。彼女はまるでカメラを地面に放り出すようにしていましたよ」と、マリリンの暴君ぶりについて証言していた。

画像1: 容疑否認、出廷拒否から一転

 被害女性がカメラ機材への損害賠償として3万5千ドル(約380万円)を請求して訴えを起こしたことに対し、マリリンの弁護人は、「「マリリン・マンソンのコンサートに行ったことがある人ならば、みんな彼がステージ上で挑発的なパフォーマンスをするのが好きだというのは知っていると思います」「この暴行罪に関する主張は、会場カメラマンから腕にほんの少量の唾が接触したことに対して3万5千ドルもの支払いを請求された後に追及されたもの」などと、ステージパフォーマンスの一環だった行為に対して女性が大げさな主張をしていると批判。

 マリリンは自身に対して逮捕状が請求されたことは認識していたが、ニューハンプシャーに出向いて係争中の訴えに関する質問に答えることは拒否していた。

画像2: 容疑否認、出廷拒否から一転

 マリリンは、2021年2月から現在までに、元恋人で俳優のエヴァン・レイチェル・ウッドやドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』に出演した俳優のエスメ・ビアンコ、元恋人のアシュリー・モーガンほか15名以上の女性たちから性的暴行やセクハラ、暴行の告発を受けており、うち4人は、性的暴行および性的人身売買でマリリンを相手取って正式に裁判所に訴えを起こしている

 これらの件に関しても、すでに警察が動き出していると伝えられているが、まずは、与えられた仕事を全うしようとしていた女性に対して唾&鼻水を吹きつけたという卑劣で不潔な罪で御用となった。(フロントロウ編集部)

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