メイクを落とさずに寝ると、どうなるの?
普段はしっかりクレンジングをしていても、疲れきった夜などに、ついうっかりメイクを落とさずに寝てしまうことは、よくあること。なんとなく「肌に悪そう」というイメージを持つ人も多いけれど、実際にどんなことが肌に起こっているか、意外と知らない人もいるのでは?
ニューヨーク市に拠点を置く皮膚科専門医のハドリー・キング医師によると、メイクを落とさずに寝ることで引き起こされるデメリットはさまざまあり、肌はもちろん、デリケートな目元や口元にも悪影響を及ぼす可能性があるという。その具体的な理由を米Makeup.comで詳しく解説した。
1.肌荒れ、肌の早期老化
キング医師によると、メイクをしたまま寝てしまうことの最大のデメリットは、毛穴を詰まらせてしまうこと。メイク汚れを落とさずに寝てしまうと、毛穴がふさがれてしまい、ニキビや黒ずみ、毛穴の開きなどの肌トラブルを引き起こす可能性が高まるという。
また、キング医師は「寝る前のクレンジングは、メイクはもちろんのこと、日中に蓄積した(肌表面の)汚れ、皮脂、大気の汚染物質(花粉、チリ、ほこりなど)を落とす役割も持っている」とコメント。
これらの日中に蓄積した皮脂や汚れを放置すると、寝ている間に肌表面で酸化。肌のハリや弾力を保つ「コラーゲン」や「エラスチン」の分解の一因になり、肌の老化を加速させる恐れがあるとキング医師は言う。そのため、これらの肌への悪影響を避けるためにも、必ず寝る前にしっかりクレンジングをすべきだと強調した。
2.目元の炎症、唇の乾燥
普段のメイクにファンデーションを使わず、アイメイクやリップだけを使っているという人であっても、寝る前のクレンジングは非常に重要。
キング医師は「メイクをしたまま寝ると、(アイシャドウの粉などが)目への刺激、アレルギー、感染症、または角膜のひっかき傷の原因となり、より重度な症状が引き起こされる可能性がある」と指摘。特にアイメイクを落とさずに寝るのはリスクが大きいという。
目への感染リスク以外にも、マスカラをつけたまま寝ると、まつげに深刻なダメージを与える場合もあるそう。キング医師は「マスカラをつけたままベッドに入ると、(マスカラで固まって)もろくなったまつげが枕の表面にぶつかり、まつげが抜けたり切れたりしやすくなる」と明かした。
ほかにも、油分を多く含む「口紅」などを長時間つけ続けると、唇の表面が乾燥したり、唇のくすみの原因になる恐れがあるため、低刺激のクレンジング剤で優しく落とすよう、キング医師はアドバイスする。
メイクを落とさずに寝るだけで、肌にさまざまな悪影響が出てしまうもの。みずみずしくて健康的な美肌をキープするためにも、常にクレンジングを行なうよう心がけてみて。(フロントロウ編集部)