カンヌ国際映画祭で、マット・デイモン主演の『Stillwater(原題)』が観客から高い評価を受けた。(フロントロウ編集部)

カンヌ国際映画祭でスタンディングオベーション

 2020年は新型コロナウイルスの影響で中止となり、2年ぶりの開催となった2021年カンヌ国際映画祭。現在開催中の映画祭で、観客から5分間のスタンディングオベーションが起こった作品がある。

 アメリカで7月30日に公開予定で、カンヌ映画祭でプレミア上映された映画『Stillwater(原題)』は、マット・デイモン演じる建設作業員が主人公。アメリカで働く彼の元に、アビゲイル・ブレスリン演じる娘がフランスで捕まり、元カノを殺したとして有罪判決を受けたという知らせが入る。彼女を殺していないと話す娘のために、父親はフランスで様々な困難と闘うことを決意する…。

 本作は、2015年に公開され、第88回アカデミー賞で6部門にノミネートされた映画『スポットライト 世紀のスクープ』のトム・マッカーシー監督が手掛けた作品であり、その緻密な脚本に注目が集まっている。

 そのストーリーラインから、イタリアで殺人の罪に問われ、約4年間を刑務所で過ごした後に無罪判決となったアメリカ人女性アマンダ・ノックス事件を彷彿とさせると評する声もある本作について、主演のマットは、映画祭のなかでこのように評価している。

 「これは読み終わったあとに一度置いて、その後15分間それについて考えるような脚本。そしてまた手に取り、もう1度読む。その素晴らしい脚本に、心から反応した。最近ではそういったものを見つけるのは難しい」

 また、4人の娘がいるマットにとって、その役柄は感情移入できるものだったという。そんな要因もあったのか、本作のプレミア上演の後に5分間のスタンディングオベーションを受けた際には、マットが感極まる場面も目撃された。

 観客からの評価に加え、新型コロナウイルスの影響で、会場中から拍手が送られるという状況自体も久しぶりであると思われる。今年のカンヌ国際映画祭は、映画関係者にとって様々に感動するポイントのあるイベントとなっているよう。

(フロントロウ編集部)

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