ウィリアム王子が選手に対する人種差別的な誹謗中傷に怒り
先日、英ロンドンのウェンブリー・スタジアムで行なわれた、サッカーの2020年欧州選手権(ユーロ2020)の決勝戦でペナルティキック(PK)を外したイングランド代表選手3人に対して、SNSを中心に人種差別的な誹謗中傷が相次いでいる問題で、イギリス王室のウィリアム王子が憤りのコメントを発表した。
以下、ケンジントン宮殿が運営する公式ツイッターにアップされたウィリアム王子の声明。
「昨晩の試合後、イングランド代表選手に向けられた人種差別的な罵声を聞いて気分が悪くなりました。選手たちがこのような忌まわしい行為に耐えなければならない状況を受け入れることは絶対にできません。(人種差別は)今すぐ終わりにすべきであり、身に覚えのある人たちはその責任を負う必要があります。W(※ウィリアム王子のイニシャル)」
I am sickened by the racist abuse aimed at England players after last night’s match.
— The Duke and Duchess of Cambridge (@KensingtonRoyal) July 12, 2021
It is totally unacceptable that players have to endure this abhorrent behaviour.
It must stop now and all those involved should be held accountable. W
ちなみに、ウィリアム王子は、イングランドが敗戦を喫した試合を妻のキャサリン妃と息子のジョージ王子と一緒にスタジアムで観戦しており、勝敗の結果に落胆するジョージ王子を慰める姿が話題になった。
メーガン妃が人種差別を告発した時との“違い”を指摘する声も
今回、強い口調で一部の人たちの人種差別的な言動を非難し、嫌悪感を露わにしたウィリアム王子だが、その裏で、メーガン妃の告発によって明らかになった王室内の人種差別問題が蒸し返される事態に。
ご存じの方も多いと思うが、ウィリアム王子の弟ヘンリー王子とその妻メーガン妃は、今年3月に大物司会者のオプラ・ウィンフリーと行なったインタビューで、2019年5月に誕生した夫妻の長男アーチーの「肌の色」について懸念を示した人物が王室内にいたことを告白。日頃、国民に対して人種差別の撤廃を呼びかけているロイヤルファミリーが、「じつは人種差別主義者なのではないか」と世間から疑いの視線が向けられるなか、記者から「ロイヤルファミリーは人種差別主義一家ですか? 」と質問されたウィリアム王子は、「私たちは決して人種差別一家ではありません」と言うにとどまり、それ以上の言及は避けた。
そのため、イングランド代表選手に対する人種差別問題には真っ先に声をあげたのに、弟夫妻が人種差別を訴えた際はそでにしたウィリアム王子に対して、対応の違いを皮肉る声も出ている。(フロントロウ編集部)