長年にわたって拡大してきたMCU
2008年に公開された『アイアンマン』を皮切りに、超巨大フランチャイズへと成長したMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)は、現在フェーズ4に突入。フェーズ4からは、『ワンダヴィジョン』や『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』、『ロキ』など、ディズニープラスで配信されるドラマ作品も加わった。
一方で、7月8日には『ブラック・ウィドウ』が劇場公開になり、『シャン・チー/テン・リングスの伝説』や『エターナルズ』の公開も数ヵ月後に迫っている。
映画で登場したキャラクターがドラマの主人公になったり、ドラマから新しいキャラクターが登場したりと、大きな展開を見せているMCU。では、どのキャラクターをドラマで、どのキャラクターを映画でという選択は、どう決めているのだろうか?
多くのファンが感じていた疑問に、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ氏が米Rotten Tomatoesで答えた。「どのキャラクター、どのストーリーが最初に映画になるのか、あるいはどの作品がディズニープラスのシリーズになるのかといったことは、率直に言って、まだ初期の段階です。なので、まだその議論を続けているところです」と話すファイギ氏だが、特定の作品についての思い入れを明かした。
「フェーズ4で起こることは、この5、6年のうちの、もしくは『シャン・チー』を求めてきた10年から15年のうちの最高潮に過ぎない。『シャン・チー』の映画にはすごく、すごく長い年月を費やしてきた。そして『ブラック・ウィドウ』にもすごくすごく長い年月をね。だからこれらには、私たちはいつだって映画になってほしいと思っていた」
MCUドラマ、その理由
また、ファイギ氏は、ドラマという新たな手段においても、ある視点からその主人公となるキャラクターを選んだと語る。
「ワンダ・マキシモフとヴィジョンについて、ほんの少しだけ語るだけでも、それは4、5本の映画を要するだろう。サミュエル・ウィルソンとバッキー・バーンズについても同じことが言える。観客が、数本の映画の中で比較的短いスクリーンタイムで彼らを好きになってくれたのは、これらのキャラクター、そして特にこれらの俳優のおかげです。しかし私たちは、そのキャラクターや俳優が充分に活躍していないことを知っていたし、このキャラクターと俳優がどれだけ素晴らしいのかを見せる場が心から欲しかった。そして当然、ロキとしてのトム・ヒドルストンについてもだ。そして、新しい方法や新しい手段、映画では出来なかった方法も」
マーベル・スタジオに映画だけでなくドラマという手段も加わり、さらに様々な方法で物語を紡ぐチャンスを得たことは、MCUファンにとっても嬉しいこと。MCUからは、すでに数えきれないほどの作品の制作が発表されている。今後の作品にも期待。
(フロントロウ編集部)