一周まわって新鮮!過去に流行した「前髪」
1920年代から2000年代にかけて、さまざまな変化を遂げてきたヘアスタイル。なかでも顔の印象を大きく左右する「前髪」はその時代のスタイルを色濃く反映しており、今もなおリバイバルや進化を繰り返しながら受け継がれている。
そんな1920年代から2000年代にかけて流行した「前髪スタイル」をご紹介。当時を彷彿とさせるレトロ感やクラシカルな雰囲気を楽しんでみて。
1920年代:ブラントバング
「20年代はフラッパーの時代で、切りっぱなしの前髪やボブヘアが登場した時代でも知られる」と米Bustleに語るのは、人気ヘアケアブランドCovet&Maneのエデュケーターを務めるダイアナ・ヒルトン。ダイアナいわく、当時流行していたボブスタイルにマッチするよう、パツッとした切り口の前髪を好む人が多かったという。
1930年代:カーリーバング
1930年頃になると、徐々に前髪も軽やかな印象に変化。ダイアナは「1930年頃になると前髪にカールがかかり、かなり軽くて薄い感じになってくる」と話し、前髪の長さについては、当時のスターである女優のジョーン・クロフォードやベティ・デイヴィスを例に挙げながら、「とても短かったか、サイドに流しているかのどちらかだった」と語っている。
1940年代:バウンシーバング
1940年代には、伝説の女優で知られるルシル・ボールやキャサリン・ヘプバーンのような「ピンカール」とリーゼントのような「ボリューミーな前髪」の組み合わせが定番化。ダイアナいわく、当時はとにかく重めでボリューム感のある前髪が人気だったという。
1950年代:ベビーバング
1950年代になると、前髪はさらに短いものが好まれるように。ダイアナは「1950年代はベビーバング(オン眉のショートバング)が中心だった」と話し、女優のオードリー・ヘップバーンをはじめ、銀幕の女王エリザベス・テイラーからピンナップ界のアイコンで知られるベティ・ペイジまで、眉上までざっくりと切った前髪がセレブの間で大流行した。
1960年代:カーテンバング
1960年代には、近年最も人気のある前髪スタイル、カーテンバングが登場。 当時一世を風靡した女優ブリジット・バルドーが好んでいたことから、別名「バルドー・バング」とも呼ばれているカーテンバングは、その名の通りカーテンのように左右にふんわり分かれたシルエットで、クラシカルな雰囲気を楽しめると大人気。ダイアナも「カーテンバングは60年代に一度大流行し、いま再びトレンド入りしている」と話している。
1970年代:フェザーバングス
1970年代には、当時を代表する女優ファラ・フォーセットが披露して話題になった「ファラカット」とマッチする、羽のようにふんわりしたフォルムのフェザーバングが流行。ダイアナは「ファラが披露したフェザーバングが、70年代の雰囲気を作ったといっても過言ではない」とコメント。近年、海外のZ世代の間でもファラカットが再びブームとなっている。
1980年代:ボリュームバング
1980年代のヘアスタイルはとにかくボリュームがすべて。前髪スタイルも例外ではなく、ダイアナによると、この時代の前髪はボリューミーなカーリーバングが大流行。80年代を代表するシンガーのシェールや女優のミシェル・ファイファーに見られるように、強めに巻いたクルクルでふわふわな前髪が席巻したという。
1990年代:斜め分けバング
1990年代には女優のジェニファー・アニストンの髪型で知られる「レイチェルカット」に合わせた斜め分けバングがトレンドに。レイチェルカットとは、顔まわりを中心に複数のレイヤーを入れてたヘアスタイルで、毛先が長く、上にいくにつれて短くカットされているのが特徴。リヴ・タイラーやキャメロン・ディアスなども斜め分けバングを好んでいたとされる。
2000年代:フリンジバング
2000年代には新しいタイプの前髪スタイル「フリンジバング」が誕生。フリンジバングとは、ファッション用語の“フリンジ”のような束感のある前髪のことを指し、おでこが程よくすけて見え、前髪に動きが出やすいのが特徴。当時大人気のブリトニー・スピアーズやモデルのタイラ・バンクスなどの前髪スタイルで知られている。
1920年代から2000年代にトレンド入りした前髪ヘアスタイル。どの前髪もアレンジ次第で現代のヘアスタイルとも合わせることができるので、前髪でイメチェンしてみたくなったらぜひ参考にしてみて。(フロントロウ編集部)