フランク・ハーバートの名作小説が映像化
1965年に刊行されたフランク・ハーバートによる壮大なSF小説『デューン 砂の惑星』は、その後全6作のシリーズとなり、その世界観は今なお多くのファンを夢中にさせている。
その壮大さは、過去にアレハンドロ・ホドロフスキー監督が12時間に及ぶ長さの映画作品を作ろうと挑戦したという逸話を生んだほどで、映像技術が発達した2021年に、映画『ブレードランナー 2049』や『メッセージ』で知られるドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が『DUNE/デューン 砂の惑星』を世に送り出すことには大きな期待が向けられている。
『DUNE/デューン 砂の惑星』の上映時間
そんな2021年版では、小説の前半部分に絞って映像化。小説すべてを1つの映画にしようとしないという判断を評価するファンは多いが、一方で、ポールの腹心であるダンカン・アイダホを演じるジェイソン・モモアは、「制作陣は、(原作の)前半の4時間から6時間の長さのバージョンを作る必要がある。ドゥニのすべてのビジョンが見たいんだ。それをトリミングされたくない」とコメントしており、ディレクターズカット版を求める声もある。
そんななか、『DUNE/デューン 砂の惑星』の上演時間が発表された。その時間は、2時間35分!
最近では1時間半ほどの上映時間である映画も多いなかで、2時間半は長め。小説の前半部分に絞ったからといって、そのスケールが小さく感じるようなことにはならないよう。そしてヴィルヌーヴ監督は、仏LA Presseのインタビューで、ジェイソンのコメントについても反応した。
「彼は映画を気に入ってくれて、すでに4回見ているんだよね。彼が私に電話をかけてくる時にはいつでも、彼がどれだけ満足しているかと話してくれる。もし(編集の)ジョーと私がやろうとしたら、数時間に及ぶバージョンを作ることが出来たというのは事実だ。多くを撮影したからね。でも最終版は、劇場で見られるものだよ。私は自分の作品でディレクターズカットというものを作ったこともないし」
残念ながら、ディレクターズカットが作られることはないよう。しかしヴィルヌーヴ監督は、すでに続編の脚本を書き始めていることを明かしており、スピンオフドラマの制作は決定している。
その世界観は確実に拡張していく。まずは、10月15日公開の『DUNE/デューン 砂の惑星』の世界観に没入したい。
(フロントロウ編集部)