マクドナルドも食べ方によっては必要な栄養がとれる
恐らく、ファストフードに“ヘルシー”というイメージはないと思うが、米Eat This, Not That!によると、マクドナルドで食事をすることは思っているほど健康に悪いことではなく、とくに「お金に余裕がない」「他に食事をできる店が近所にない」など、外食をする際の選択肢が限られている人にとっては十分な栄養を摂取できる可能性があるという。
『The Essential Vegetable Cookbook: Simple and Satisfying Ways to Eat More Veggies(原題)』の著者で、管理栄養士のサミ・ヘイバー・ブロンド氏によると、マクドナルドのチキンナゲットとバーガー類は「たんぱく質を摂取するには最適な方法で、量もちょうど良い」とのこと。また、残念ながら日本のマクドナルドにはないが、アメリカのマクドナルドで朝マックのメニューとして採用されている「フルーツ&メープルオートミール」は、本物のフルーツを使用しており、タンパク質と食物繊維が豊富に含まれているため、健康的な朝食としてオススメなのだとか。
ブロンド氏は、「一見小さなことですが、朝食にフルーツ入りのオートミールを食べて、夕食にレタスとトマトが入ったバーガーを食べることで、栄養素がプラスされます」と言うと、バランスの良い食事の次に大切なこととして、“お腹がいっぱいになること”を挙げた。たとえば、フライドポテトとシェイクの組み合わせは、タンパク質や食物繊維が少なく満腹感が得られない可能性が高いが、シェイクをチキンナゲットに変えることで、より多くのタンパク質を摂取でき、満腹感も持続するという。
とはいえ、食べ過ぎは禁物。ご存じのように、マクドナルドを含むファストフードは高カロリーのメニューや、ナトリウムの含有量が高いメニューが多いという欠点もある。米国心臓協会は、日常的にナトリウムを多くとっている、あるいは1日の推奨量である2,300ミリグラムを超えると、長期的に心臓の健康を損なう恐れがあるとしている。ブロンド氏も食べるなら多くても週に1〜2回で、カロリーやバランスを考えるようにと補足している。
ちなみに、「健康に悪い」「環境に悪い」など色々と悪評が絶えないファストフード業界は、昨今、ファストフードもよりヘルシーでエコに生まれ変わることが求められており、マクドナルドも100%植物由来の代替肉を使用した新作バーガー「マックプラント(McPlant)」を開発するなど、菜食主義者やヘルシー志向の人たちを取り込むための商品を拡充していく方針を明らかにしている。(フロントロウ編集部)