これは頭皮の乾燥?それともフケ?
はじめに、頭皮の乾燥とフケの「違い」とは、一体何なんだろうか。米ヘアケアブランド「フィリップ・キングスレー(Philip Kingsley)」の毛髪学者を務めるアナベル・キングスレー氏によると、頭皮の乾燥とは、肌表面の水分が不足したときに起こるもの。
キングスレー氏は「一般的に頭皮の乾燥は、天候などによる環境要因、もしくは加齢による頭皮の皮脂分泌の不足が原因で起こることが多い」と英Glamourで説明。
また、キングスレー医師は「もともと頭皮は皮脂の分泌が多い部分なため、一般的には顔や腕などのほかの部位ほど乾燥することはない。しかし、頭皮が日焼けしやすい“夏場”などは、頭皮が乾燥しやすい傾向にある」と明かした。
フケの原因は乾燥ではなく“皮脂”が原因?
一方で、フケの主な原因は皮脂の過剰分泌。キングスレー氏は「フケは、頭皮が乾燥した状態であると考える人が多いけれど、実際にはフケは余分な皮脂が原因であることが多い」と説明。
では、なぜ頭皮が脂っぽくなってしまうのか。キングスレー氏は「主な原因は“酵母菌”の増殖。酵母菌は頭皮に自然に生息しており、通常なら問題はない。しかし、なにかしらの原因で過剰に増殖してしまうと、頭皮環境のバランスが崩れ、皮脂が過剰に分泌され、かゆみやフケを引き起こすことがある」と話している。
乾燥とフケはどうやって見分けるの?
そんな頭皮の「乾燥」と「フケ」を手っ取り早く見分けるポイントは、ずばり髪の毛が脂っぽくなっているか否か。
英ヘアケアブランド「ニゾラール(Nizoral)」の毛髪学者であるステファニー・シー氏は「頭皮は粉をふいているのに、髪の毛は少し脂っぽいと感じる場合は、フケである可能性が高い。どっちかわからない場合は、ふけ取りシャンプーをしばらく使ってみるのがおすすめ。フケの症状が和らぐかどうか確認してみて」とアドバイス。
一方で、頭皮が乾燥している場合は、いま使用しているシャンプーなどのヘアケア製品を見直すのがベスト。シー氏は「頭皮が乾燥する原因としては、製品に対するアレルギー反応や刺激の強いシャンプーで頻繁に髪を洗っていることなどが挙げられる。そのため、刺激の少ないシャンプーに切り替えるか、頭皮用の化粧水でしっかり保湿することをおすすめする」と助言した。
なにかと気になる頭皮の乾燥やフケ。それぞれの特徴と正しい対処法をマスターして、健康的でツヤのある美髪を育んでみて。(フロントロウ編集部)