アメリカのケンタッキーフライドチキン(KFC)でチキンのコマーシャルが放送されなくなった背景にある、悲しいワケとは?(フロントロウ編集部)

ケンタッキーといえばチキン

 ケンタッキーフライドチキン(KFC)といえば、看板メニューであるフライドチキンサンド以外にも、コールスローなどの充実したメニューが人気だが、必ずと言っていいほどみんなが注文するのは、なんといってもやっぱりチキン。

画像: ケンタッキーといえばチキン

 しかしながら、人気メニューであるにもかかわらず、アメリカでは今、ケンタッキーのとあるチキンメニューのコマーシャルが放送されなくなってしまったという。

 ケンタッキーのコマーシャルに関連したニュースとしては、以前、英語圏のKFCで使われている、「It’s Finger Licking’ Good(イッツ・フィンガー・リッキン・グッド)」という、日本語にすると「手についた油を舐めてしまいたくなるほど美味しい」というフライドチキンのキャッチフレーズが、こまめな手洗いや除菌がこれまで以上に推奨されるようになった新型コロナウイルス禍では、このキャッチフレーズが不適切だとされて、自粛した時期があったことはフロントロウでもお伝えした。

 その後、このキャッチフレーズが前触れもなくしれっと復活したことも話題になったが、今回コマーシャルが流れなくなったのは、“不適切”という理由よりも少し深刻なものであるよう。

アメリカでコマーシャルが流れなくなったワケ

 現在、アメリカでコマーシャルが流れなくなったのは、アメリカのケンタッキーで販売されている「チキンテンダー」という骨なしチキンのメニュー。ケンタッキーの重役によれば、現在、アメリカでは鶏肉が不足しており、特に、チキンテンダーに必要な骨なしの部位が不足しているのだという。

 そのため、さらに需要が増えた場合に十分なチキンテンダーを供給できないため、コマーシャルの放送を一時、見合わせているそう。「チキンテンダーに関して、我々は需要に応えるだけの供給はできるのですが、テレビで積極的に販促していくためには、より多くの量が必要なのです」とアメリカのケンタッキーで社長を務めるケビン・ホックマン氏は米Bloombergに語っている。

 米Bloombergによれば、アメリカでは9月上旬現在、サプライチェーンに従事する従業員が不足しているとのことで、特に鶏肉加工工場に従事する従業員が少なく、チキンの十分な在庫を確保することが難しい状況になっているという。

 「多めの労働力が必要になるのです」とホックマン氏は米Bloombergに語り、現在、グループとして状況の改善に取り組んでいるところだと明かした。(フロントロウ編集部)

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