『ダークナイト ライジング』でベインを演じたトム・ハーディが、その「声」について思っていたことを明かした。(フロントロウ編集部)

『ダークナイト ライジング』の悪役、トム・ハーディ

 2005年から2012年にかけて公開された映画『ダークナイト』3部作は、コミックス原作のヒーローものの地位を上げたとして高く評価されており、クリストファー・ノーラン監督の人気も確固たるものにした。

 最終章の『ダークナイト ライジング』では、アン・ハサウェイジョセフ・ゴードン=レヴィット、マリオン・コティヤールといった新キャストが加わったが、悪役のベインを演じたトム・ハーディの存在感も大きかった。

 実際には身長が高くないトムは、ベインを演じるにあたって厚底のブーツを履いていたことは有名だが、ベインの特徴である「声」の役作りにおいても、さまざまな努力をしていたという。

画像: 『ダークナイト ライジング』の悪役、トム・ハーディ

トム・ハーディ、ベインの声の参考にした人物

 米Wiredのインタビューで明かしたところによると、トムは、ベインがラテン系であること、そして自分はラテン系ではないことを考え、さまざまなリサーチを行なったという。そこで彼が見つけたのが、ジプシーのロマで、ベアナックル・ボクシングにおいて“ジプシーの王”と呼ばれたバートリー・ゴーマン。

 バートリーが話す映像を見たトムは、「これは素晴らしい」と思ったそうで、ノーラン監督に、ベインの声を『スター・ウォーズ』のダース・ベイダー風にするか、バートリーのような話し方にするかと提案したそう。そしてベインの声はバートリーを参考にすることになったが、トムは当時から、こんな予見をしていたという。

画像: トム・ハーディ、ベインの声の参考にした人物

 「『これで笑いものにされるかもしれないし、後悔することになるかもしれない。あなたの選択だ』と話したら、クリスは『いや、これでいこう』と言って、それで決まりになった。そのうえで演技をした。少し大げさにしたけどね…。そして今、みんなはそれ(ベインの声)を笑ってる(笑)」

 当時から笑われると思っていたというトムだが、そのことを冗談にしている様子からは、その選択や結果に後悔はしていないよう。

 ちなみに、ノーラン監督は過去にトムの演技は正当に評価されていないと話しており、「彼があのキャラクターを演じるうえでしたことは、いまだにちゃんと評価されていないよ。あれは並外れたパフォーマンスであり、本当に素晴らしい。声や、目や眉毛だけでの演技」と、衣装などの面からも制限があるなかでトムがやりきった表現は素晴らしいと評価している。

(フロントロウ編集部)

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