『スター・ウォーズ』は『Dune』にも影響を与えた
映画『ブレードランナー 2049』や『メッセージ』によって、作り出す映像に高い評価を得ているドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が、映像化不可能と言われてきたフランク・ハーバートによる壮大なSF小説を映画化した『DUNE/デューン 砂の惑星』。
その迫力の映像や、IMAXでの新感覚映画体験が反響を呼んでいる本作は、原作小説を愛するヴィルヌーヴ監督待望の映画作品であり、「本作はIMAXを思い描き、念頭に置いて設計、制作、撮影されている」という。
そしてそんな作品にも、あの名作SF映画の影響があるという。それは、ジョージ・ルーカス監督による『スター・ウォーズ』。
ヴィルヌーヴ監督が/Filmに、『スター・ウォーズ/新たなる希望』のあるシーンが、『DUNE/デューン 砂の惑星』にも影響していると明かしている。
「1977年に1番最初の『スター・ウォーズ』を見た時、私のお気に入りのシーンは最も自然に感じられたシーンだった。始めにドロイドたちがいるシーンだよ。あそこには、何かしらの自然の強さがあった。ドキュメンタリーを撮って育ち、そこでは自然が最もパワフルだったから、私はそれを『Dune』に持ち込みたかった。変かもしれないが、私はSF映画を少しドキュメンタリーのようにやりたかったんだ。それに対して戦うのではなく、強い味方として自然を使ってね」
監督の発言から察するに、彼に影響を与えたのは、惑星タトゥイーンの自然。
『スター・ウォーズ』では宇宙空間での戦闘シーンも人気が高いが、タトゥイーンの景色になぜか郷愁を覚えた観客も多いだろう。
そして、そんな話を聞いたあとに砂の惑星デューンの景色を思い浮かべると、ヴィルヌーヴ監督が『スター・ウォーズ』からインスピレーションを受けたうえで、彼の新たな世界観を構築したことが分かる。
ちなみに、まずもって『スター・ウォーズ』が小説の『デューン 砂の惑星』から影響を受けているとも言われている。そんな『スター・ウォーズ』が、まわりまわって『DUNE/デューン 砂の惑星』に影響したというのは、胸が熱くなる逸話だ。
待ち望まれている『DUNE/デューン 砂の惑星』続編
監督が話すとおり、『DUNE/デューン 砂の惑星』では砂漠やそこに生息するサンドワームはみんなを翻弄こそすれど、敵ではない。しかし「強い味方としての自然」は、彼が現在構想中の続編でさらに緻密に描かれると期待できる。
続編の制作には、まだ正式にゴーサインは出されていない。しかし本作は各国で大ヒットを記録しているため、続編が制作される可能性は高いと見られている。その世界がさらに深く描かれることになる続編が見られる日が楽しみでならない。
(フロントロウ編集部)