『ザ・シンプソンズ』に、片方の胸がない女性医師のキャラクターが登場。そこにあるメッセージとは?(フロントロウ編集部)

『ザ・シンプソンズ』のウェンディー・セージ医師

 10月24日にアメリカで放送された『ザ・シンプソンズ』のエピソード「Lisa's Belly(リサのお腹)」は、ボディ・ポジティブがテーマに。

 シンプソン家の子供であり小学生のリサが体型に悩む姿は、多くの視聴者から共感を呼ぶものだったが、そのなかで登場した1人のキャラクターが称賛を浴びている。

 リサの母親であるマージは、リサとともにヒプノセラピストのウェンディー・セージ医師のもとを訪れた。そして登場したセージは、乳がんのサバイバーであり、片方の胸がなく、化学療法の影響で髪の毛がくせ毛だった。

 これまでに、乳がんのサバイバーが映像作品で描かれたことは少ない。それが子供も見ている作品となればなおさら。10月は乳がん月間(ピンクリボン月間)ということもあり、エピソードを見た視聴者からは、多くの称賛が寄せられている。


セージを演じたのはレニー・リッジリー

 セージというキャラクターを『ザ・シンプソンズ』に登場させたのは、俳優であり脚本家、そして乳がんサバイバーのレニー・リッジリー。夫が『ザ・シンプソンズ』のショーランナーであるマット・セルマンである彼女は、セージの声も務めた。

 彼女はセージを描くうえで、ポジティブなメッセージを人々に送りたかったと、米Yahoo!のインタビューで語った。

 「セージは(医療機器の)ポートデバイスの傷もあり、化学療法を経てくせ毛を伸ばしていて、胸は片方という姿で、乳がんのサバイバーであることは明らかであり、乳房切除の痕は目に見えて片方がへこんでいるけれど、エピソード自体は彼女の過去の病気には注目しない。セージは、現在の彼女のありのままの姿を見せている。彼女は1つの胸の女性としてオープンに生きることで、社会から疎外されたグループにいる人々に、自分を受けいれることや健康でいることのメッセージを送ってる」

 乳がんは、女性が最もかかるがんだが、一方で早期発見ができれば10年生存率は90%を超える。そのため、乳がん検診は命を守るためにとても重要。10月の乳がん月間に、乳がんについて知って、行動して。

(フロントロウ編集部)

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