アレック・ボールドウィンの主張に警察が反論
銃誤射事故が起きてから初となるインタビューに応じた俳優のアレック・ボールドウィンが、「銃の引き金を引いていない」と発言したことをうけて、事故の捜査を担当するサンタフェ郡保安官事務所に勤務する保安官のエイダン・メンドーザ氏が“矛盾”を指摘した。
ご存じの方も多いと思うが、現地時間10月21日、米ニューメキシコ州で撮影中だった映画『Rust』のセットで、撮影監督のアリナ・ハッチンスが小道具の銃の誤射によって亡くなる事故が発生。この事故でジョエル・ソウザ監督も負傷した。銃に弾が装填されていることを知らずに撃ったアレックは、事前に助監督から“安全”だと伝えられていたそうで、アレックに銃を渡した助監督や武器係の確認不足が事故の原因と見られている。また、アレックが撃った銃は正確には小道具の銃ではなく“本物の銃”で、なかに実弾が入っていたことがその後の捜査で明らかになっている。
つい先日、放送された米ABCの番組『20/20』で事故の詳しい状況について聞かれたアレックは、「引き金は引かれていない。私は引き金を引いていない」と証言。さらに、「私は人に銃を向けて引き金を引くことは絶対にしない。絶対にだ」と念を押した。
米New York Postによると、アレックに銃を渡した助監督のデイブ・ホールズも、アレックは“引き金を引いていない”と証言しているそうで、代理人を務める弁護士に事故は銃の暴発によるものだと語っていたこともわかった。
しかし、米FOX Newsの取材に答えたメンドーザ氏はアレックの主張に疑問を呈する。同氏は、「銃はそう簡単に発射されない。銃を発射するには必要な手順があって、彼はそれをやった。（銃は）彼の手にあったのだから」と自身の見解を述べている。
ちなみに、米Buzzfeed Newsが調べたところ、引き金を引かなくても銃が発射されるケースもあるそうで、「意図的に引き金を引かなくても、銃を発射することは可能だ。ハンマーが戻っていてコッキングされていれば、トリガーを軽く触ったり引いたりするだけで、銃を発射することができる」というベテランの武器係の証言を紹介している。（フロントロウ編集部）
