俳優のアレック・ボールドウィンが、映画『Rust(原題)』の撮影現場で起きた銃誤射事故をめぐるジョージ・クルーニーの「発言」に不快感をあらわに。(フロントロウ編集部)

ジョージ・クルーニーの発言は“役に立たない”と一蹴

 先日、アメリカで放送された番組『20/20』で、映画『Rust(原題)』の撮影現場で銃誤射事故が起きて以来初となるインタビューに応じた俳優のアレック・ボールドウィンが、事故後、ジョージ・クルーニーをはじめとする複数の俳優が銃の扱いやセットの安全性についてコメントしたことを“どう思ったか”と聞かれ、不快感を示す場面があった。

 「この状況にコメントを寄せる必要があると感じた人がたくさんいたようだが、状況を改善するという意味では何の役にも立たなかった。まったくね。もし君のプロトコルが毎回銃をチェックするということなら、まあそれはそれでいいだろう。 恐らく、私は平均的なキャリアを持つ映画俳優のなかでは、他の俳優と同じくらい武器を扱ってきたと思う。誰かを撃ったり、誰かに撃たれたりね。当然、私にもプロトコルがあって、(今回の事故を除いて)それが失敗したことはなかった」

画像: ジョージ・クルーニーの発言は“役に立たない”と一蹴

 ご存じの方も多いと思うが、現地時間10月21日、米ニューメキシコ州で撮影中だった映画『Rust』のセットで、撮影監督のアリナ・ハッチンスが小道具の銃の誤射によって亡くなる事故が発生。この事故でジョエル・ソウザ監督も負傷した。銃に弾が装填されていることを知らずに撃ったアレックは、事前に助監督から“安全”だと伝えられていたそうで、アレックに銃を渡した助監督や武器係の確認不足が事故の原因と見られている。また、アレックが撃った銃は正確には小道具の銃ではなく“本物の銃”で、なかに実弾が入っていたことがその後の捜査で明らかになっている

 事故が起きてすぐ、出演したポッドキャスト『WTF with Marc Maron(原題)』で意見を求められたジョージは、「私は40年間近く映画やドラマの撮影に携わってきたが、銃を渡す人、その銃の取り扱いに責任を持つ人は小道具係か武器係だけだ。私は撮影現場で銃を渡されるたびに、ちゃんと開けて中を確認するようにしている。それをほかのスタッフや銃を向ける相手にも見せている。そして、すべてのテイクを撮り終わったら、武器係に(銃を)返さなければならない。ブランドンのこと(※)があって以来、みんなそうするようになった。みんな知ってることだ。アレックもちゃんとやっていたかもしれない。むしろ、そうであったことを願うよ」と語っていた。
※1993年にブルース・リーの息子であるブランドン・リーが映画『The Crow』の撮影現場で死亡した事件のこと。この時はスタッフのミスにより、拳銃の内部に残されたダミー弾が当たり死亡した。

 ちなみに、アレックは自分で銃の安全性を確かめなかった理由について、「昔、小道具係の人に『やめておけ』と言われたんだ。『銃の安全性に致命的な問題が発生した場合に、俳優が最後の砦になることは望んでいない。自分たちの仕事は、銃の安全性を確認し、その銃が安全であると宣言することだ』と。(中略)だから、私は自分に銃を渡した人たちのことを信頼してきた。それで問題になったことは一度もなかった」と同インタビューで説明している。(フロントロウ編集部)

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