3歳で広告モデルに、7歳で演技を始める
ハリウッドで大注目の若手俳優マッケナ・グレイスは、2006年6月25日生まれ。現在15歳の彼女は、3歳の頃から子役モデルとして商品パッケージなどに登場し、徐々にコマーシャルやキャンペーン動画でも起用されるようになった。
それまで母親の紹介でモデル活動をしていた彼女が俳優を志すようになったのは、5歳の時。彼女が演劇教室に通いたいと言うと、両親は喜んで参加させたという。
その後、2013年になると、米ディズニーXDのシットコム『クラッシュとバーンスティーン』で俳優デビューすることに。俳優としてのチャンスが舞い込んでくるようになったが、当時彼女が住んでいたのは、多くのオーディションが開催されるカリフォルニア州から車で21時間もかかるテキサス州。彼女と母親は、しばらくカリフォルニア州とテキサス州を行ったり来たりする生活を送り、その後一家でカリフォルニアに移住した。
ブレイクのきっかけは、映画『gifted/ギフテッド』
そんな彼女が世界的に注目を浴びるきっかけとなったのは、映画『キャプテン・アメリカ』シリーズのクリス・エヴァンスと共演した映画『gifted/ギフテッド』。当時11歳だった彼女は8か月という長期にわたるオーディションで、600人以上の中から見事主役に抜擢された。
彼女の演技は高く評価され、放送映画批評家協会賞ではベスト・ヤングパフォーマーに選出!
クリスはマッケナの演技を高く評価しており、米E!のインタビューでは「彼女はとても優秀で、とても正直です。(彼女から)涙がこぼれてくると、かなり冷酷な人でない限りは感情移入してしまうでしょう」と語っている。
15歳にして出演作品は50以上!
マッケナは、『gifted/ギフテッド』以外にも、映画『レディ・プレイヤー1』や『アナベル 死霊博物館』、ドラマ『ヤング・シェルドン』や『サバイバー: 宿命の大統領』など、なんと15歳にしてすでに50作品を超える映画やドラマに出演している。
大小問わず様々な作品に出演し、幅広いジャンルでそのキャリアを積んでいる彼女は、2022年に公開となった『ゴーストバスターズ/アフターライフ』では、主役の座を手に入れた。また、2021年に出演したドラマ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』ではその演技力を高く評価され、プライムタイム・エミー賞にノミネート。
まさに今後にも期待できる俳優だといえる。
『ゴーストバスターズ』フィン・ウルフハードは“兄のような存在”
彼女は『ゴーストバスターズ/アフターライフ』で共演したドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のフィン・ウルフハードを兄のように慕っており、彼が所属しているバンドの曲についても「いつも聴いています」と米Looperのインタビューで明かしている。
また、フィンに関しては「彼はとてもクールだと思います。私は彼を兄のように尊敬しています。本当に楽しい人です。とても頭がよくて、クリエイティブ。私が知っている人の中で一番クールな人だと思います。お分かりのように、私は純粋に彼のことを人間として尊敬しています」と語っており、非常に信頼を寄せているよう。
有名な俳優の“子供の頃”を何度も演じている
彼女はこれまでに、様々な人気キャラクターの幼少期を演じてきたことでも有名。
Same � https://t.co/DXR9lLZtFL
— Mckenna Grace (@MckennaGraceful) January 30, 2020
ドラマ『ヴァンパイア・ダイアリーズ』では幼少期のキャロライン・フォーブス(キャンディス・アッコラ)を、映画『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』では幼少期のトーニャ・ハーディング(マーゴット・ロビー)を、映画『キャプテン・マーベル』では13歳のキャロル・ダンヴァース(ブリー・ラーソン)を、映画『マリグナント 狂暴な悪夢』では幼少期のマディソン(アナベル・ウォーリス)を演じるなど、大御所との共演も果たした。
理想の撮影地は日本!
ハリウッドで引っ張りだこのマッケナだが、じつは日本がとても大好き!米Flauntのインタビューで理想の撮影場所を聞かれた際には、なんと「日本の東京…全世界で一番好きな場所です!」と即答している。
また彼女は自身のツイッターでは「日本が好き!人々や、文化や、全てのキュートでかわいいものたち!ニコニコしすぎてほっぺたが痛くなっちゃう」と、あふれる日本愛を呟いたことも。
"I love Japan! I ❤️ the people, I ❤️ the culture, I ❤️ all the cute Kawaii! My cheeks hurt from smiling � I'm SO happy inside!!"
— Mckenna Grace (@MckennaGraceful) August 2, 2017
-Mckenna
マッケナは自身が出演したドラマ『フラーハウス』の日本でのエピソードが配信される際、以前来日した際の思い出を投稿。そこには、エライアス・ハーガーとともに、東京にあるサンリオピューロランドで楽しむ映像が。マッケナは終始興奮した様子で、けろけろけろっぴを見つけるたびに大騒ぎ。その真剣で今にも泣きだしそうな表情からは、愛しか伝わってこない!
中身はローラースケートや読書好きのティーン
撮影で毎日大忙しなマッケナが、“時間があればもっとしたい”こととしてあげるのが、ローラースケートと読書。米Flauntとのインタビューでは、「ローラ―スケートが大好きなんです。だからもっと出来る時間があればいいのにと思っています。映画の撮影中もローラースケートはできるのですが、私が怪我をしないようにと制作側が嫌がることが多いんです。本を読む時間ももっとあったらいいのに。読書が大好きなんです」と明かした。
さらに、米Kids Postとのインタビューでは、映画『gifted/ギフテッド』でクリス・エヴァンスと共演する前からヒーローのキャプテン・アメリカが好きだったことや、いつかエマ・ワトソンと共演したいこと、マシュマロとベイビー・ユニコーンという名前の二匹の犬を飼っていることなどを、無邪気に語っている。
また、彼女はアザラシのぬいぐるみを大切にしているそうで、今までに行ったほとんどすべての映画やテレビ番組にそれをもっていっているそう!
インスタの更新度は高め
マッケナは、若者らしくインスタの更新度は高め。映画の宣伝はもちろん、フェイスアプリを使った自撮りや、弾き語りの様子など、様々なものをアップしている。
とはいえ、気分を害するコメントを投げかけてくる人も少なくないそうで、彼女が15歳の誕生日に、映画データサイトIMDbが「ハッピーバースデー、マッケナ・グレイス!58の出演作のうち、どれが一番好き?」とコメントすると、そこに「この子を自転車か何かに乗せてやれよ」と、年若い彼女を働かせすぎだとでもいうようなコメントが。
するとマッケナはその人物に直接「自転車か何かに乗る」とリプライし、友達と自転車に乗って楽しんでいる写真をアップ。俳優業に専念しつつも、しっかりとプライベートを楽しんでいることもアピールした。
riding a bike or something ✅ pic.twitter.com/dI1zDkka1z
— Mckenna Grace (@MckennaGraceful) June 27, 2021
2021年に歌手デビュー!
マッケナは、2021年になんと歌手デビュー!デビュー曲の「Haunted House(ホーンテッド・ハウス)」は、『ゴーストバスターズ/アフターライフ』にも起用された。
この楽曲は、「パンデミックの間、私生活でつらい出来事がありました」というマッケナがその思いを歌詞にのせたもの。マッケナはそのことについて声明で、「別れの曲と捉えることもできますが、友人や家族、終わってしまった関係のことを歌っているのかもしれません」と語っている。
彼女は昔から歌うことが好きだったようで、まだ幼かったころから、父親や叔父と共に音楽を楽しむ様子を頻繁にインスタグラムにアップしてきた。「Haunted House(ホーンテッド・ハウス)」は、そんな彼女の“好きなもの”の一つの集大成ともいえる。
勉強はホームスクーリングで!
幼い頃から俳優業を頑張っているマッケナは、学校には通っておらず、いわゆるホームスクーリングといわれる方法で勉強をしている。
ホームスクーリングといえば、家で家庭教師と勉強をすることで、あまり他の子供たちとの接点がないように思えるが、週に1度は、他のホームスクーリングの生徒と交流する機会があり、そのほかにもガールスカウトに入ったり、地元のサッカーチームのチアリーダーになったり、定期的に教会を訪れたりと、外部とのつながりは持っているそう。
しかし、学校に通う必要がない彼女はずっと黄色いスクールバスに乗ることにあこがれていたらしく、映画『インデペンデンス・デイ: リサージェンス』に出演した際に初めてスクールバスに乗った時は大はしゃぎしていたと彼女の祖母が米Banner Newsで語っている。
菜食主義者(ベジタリアン)で、動物の保護活動にも熱心!
マッケナは菜食主義者(ベジタリアン)で、動物の保護活動にも熱心。幼い頃からPETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)と協力し、動物保護を呼び掛けてきた。
PETAとのインタビューで「ベジタリアンになったのは、動物が本当にかわいそうだと思ったからです」と語った彼女は、「(動物は)とても優しいし、拷問されるに値するとは思いません。もしあなたが家で犬や猫を飼っているなら、彼らはあなたの友人であり、あなたのものではありません」と、意見をはっきりコメント。
また、PETAキッズのビデオでは、暑い夏の日に犬が車の中で放置されたとき、犬たちがどうなってしまうのかを説き、熱い車の中で犬を見たら、勇気を出して何かを言う必要があると世界中の子供たちに訴えかけた。
俳優を目指すきっかけとなったのは、シャーリー・テンプル
彼女が俳優を志したのは、4歳の時に曾祖母が1930年代のアメリカを象徴するハリウッドスター、シャーリー・テンプルのDVDコレクションをプレゼントしてくれたのがきっかけだったそう。
シャーリー・テンプルといえば、映画『ハイジ』(1937年)や『輝く瞳』(1934年)に出演した少女スターで、のちに外交官になったエリート。
ブラウン管テレビから薄型テレビへと主流が移行しつつあった2006年生まれの彼女が白黒時代の映画を見て影響を受けるとは、それほどまでにシャーリーの姿が鮮烈に映ったのだろう。
『ハンドメイズ・テイル』で、自ら進んで性的虐待を受ける少女役を受ける
14歳の時に出演しプライムタイム・エミー賞にノミネートされることとなったドラマ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』で、14歳にもかかわらず5倍以上の年齢の男性と結婚させられて、日常的にレイプされ続けているキーズ夫人役を務めたマッケナ。
彼女はそのような役を引き受けたことについて、「(14歳の)キーズ夫人を同じ年齢で実際に演じることができたのは、とても意味のあることでした」と語っている。
「この14歳はレイプされ、虐待され、売り飛ばされ、そういったことが毎日彼女の身に起こっている。だから、実際に14歳である人が演じることは重要だと思いました」。
しかし、マッケナは出演が決まるまで、両親には『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』の視聴を禁止されていた。理由は、過激でショッキングなシーンも多いため。彼女は、「出演が決まった後、母は『まあ、いいか』って感じでした。それから一緒に全シーズンを夢中で見ました」と米Elleのインタビューで語っている。
俳優業を通して学んだことは…
彼女は、米Flauntとのインタビューで、俳優業を通して学んだことは「何事もご縁。無理をしないで、今あるものにとても感謝すること」と語っている。
そして、「人生で起きる経験や出会いには理由があるから、ご縁で引き寄せられるものを得るために泣いたり懇願したりする必要はないと感じています」と、幼い頃から芸能界で働いていることを感じさせる、達観したコメントをした。
俳優として“高いレベルのプロ意識”がある
映画『ゴーストバスターズ/アフターライフ』でマッケナの演じたフィービーの母親役を演じたキャリー・クーンは、「彼女はすでに俳優としてかなりの実力を持っている」とその実力を評価している。
そして、「彼女の豊富な経験から、すでに高いレベルのプロ意識といえます。同時に、彼女は素晴らしい意味で子供のままです。子供は好奇心が強く、自然で、疑問に満ちていて、だからこそ最高の芸術家になれますよね」と、大人のようなプロ意識と子供らしい自由な感性の良いバランスが存在すると絶賛。
マッケナは今後もドラマ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』に再び出演することや、オリヴィア・ワイルド監督が1996年オリンピックのアメリカ女子体操チームを描く映画『パーフェクト(Perfect)』でトマシン・マッケンジーと共演することなどが決まっており、父親と共同で執筆したホラー映画『The Bad Seed 2』で主演を務めることも決定している。まだまだ活躍のチャンスがあるマッケナの今後にも注目。(フロントロウ編集部)
※本記事では、エライアス・ハーガーと記載するところをオーガスト・マトゥーロと記載していたため、訂正いたしました。