豪華俳優たちが共演した『ナイル殺人事件』
2022年2月25日に公開となる映画『ナイル殺人事件』は、演劇界の名俳優ケネス・ブラナーがエルキュール・ポアロを演じ、ガル・ガドット、エマ・マッキー、レティーシャ・ライト、ローズ・レスリーら豪華俳優たちが共演する注目の一作。
アガサ・クリスティによる推理小説『ナイルに死す』を原作とし、ケネスが監督・主演を務めた『オリエント急行殺人事件』の続編となっている。
1930年代を舞台とする本作は、豪華客船S.S.カルナック号で起こった連続殺人事件を絢爛豪華に描く。
カルナック号を作った美術チーム
人気俳優たちの共演も魅力の1つだが、本作で見逃せないのは、そのきらびやかなセットや衣装。
1930年代の世界を再現したセットや衣装は観客を物語のなかに誘うが、俳優たちもまた、セットに助けられたよう。ルイーズを演じたローズ・レスリーが、そのデザイン性の高さを英Digital Spyのインタビューで語った。
「インテリアや、私たちが入らないような客室まで、どれだけ細かく作りこまれているのかというのは驚くべきものでした。美術チームがカルナック号にかけた大きな愛情が、(カルナック号に)命を吹き込んだんです。そのおかげで、この世界に没頭することができましたし、一歩足を踏み入れたら、もう着いたんですよ。アガサ・クリスティの時代にタイムスリップしたんです」
ローズが感心するのも無理はない。
じつは、撮影のためにカルナック号は実際に建設されており、建設にかかった時間は、なんと30週間! そしてその大きさは、長さ72メートル、幅15メートル、高さ13メートルに及んだという。
建設完成後、2019年の終わりに撮影が行なわれたので、その巨大な船が新型コロナウイルスの波には飲まれずに済んだことは幸運だったと言える。
しかもカルナック号は、動く! ローズはカルナック号での撮影が良い思い出になっていると話した。
「衣装も助けになりましたが、完成した輝くカルナック号を目の当たりにしたときは、感動的でした。しかもカルナック号は動くんですよ。かっこいいですよね。乗ると動くんです。(動いている動作は)演技しなければならないと思っていたのに。それを実際に見て、この巨大な船がナイル川を疾走するという想像を純粋にとても楽しめたのは素敵なことでした」
ストーリーも、キャスティングも、美術も素晴らしい『ナイル殺人事件』。大きなスクリーンで見て、1930年代の世界に没頭したい。
(フロントロウ編集部)