リタ・モレノ、マーロン・ブランド、エルヴィス・プレスリーの三角関係
1961年の映画『ウエスト・サイド物語』でアニータを演じ、アカデミー賞助演女優賞を受賞。その後1970年代にグラミー賞、トニー賞、エミー賞を順に受賞しており、史上16名しかいないEGOTの3人目であるリタ・モレノ。
そんな彼女は過去に、『欲望という名の電車』や『ゴッドファーザー』などで知られるマーロン・ブランドと、約8年間もくっついたり離れたりを繰り返していた。
リタとマーロンが出会ったのは、1954年の映画『デジレ』でのこと。しかし2人の関係は健全なものではなかった。そしてある時、マーロンの部屋で女性の下着を見つけてしまったという。
米トーク番組『The View』で当時を振り返ったリタは、その時、悲しみと怒りで涙を流しながら自分の家へ帰ったと明かす。しかしその翌日に、思わぬ出来事が。ある1本の電話を受け取ったというリタ。それはコロネル・トム・パーカーという男性からだったそうで、彼の職業は、エルヴィス・プレスリーのマネージャー!
エルヴィスといえば、現代でも多くの人が名前は知っているであろうシンガーで、「世界史上最も売れたソロアーティスト」としてギネス世界記録に載っている歴史的人物。
そんなエルヴィスは、20世紀フォックスの食堂で彼女を見かけ、会いたいと言ってマネージャーであるコロネルに連絡を取らせたという。
「私はあのパンツを思い出しました。そして『イエス。会いたいわ!』と言ったの」
マーロンに浮気されて、怒りと悲しみを感じていたリタは、そこに現れたエルヴィスの誘いに乗った! あのエルヴィスがここまで端役の立ち位置になる逸話は他にあるだろうか。しかも、マーロンとエルヴィスとの当時を語るリタの言葉は、さらに最高だった。
「彼とは何回かデートをしましたね。彼は優しかったけど、つまらなかった。彼は可愛かったけれど、田舎の男の子だった。だって、ねえ。もう1人はマーロン・ブランドなんだから!まあとにかく、マーロンがそれに気づくのには時間はかかりませんでした。彼は椅子を投げ始めました。すごく怒っていた。それは素晴らしかったですね。私はただそこに座って、彼は椅子を投げ続けていた」
ハリウッド黄金期の20世紀フォックスの食堂で、エルヴィスがリタを見かけ、デートに誘う。そしてマーロンの浮気に傷ついていたリタが、その誘いに乗る。しかもリタは結局エルヴィスを子供扱い…。
登場人物も時代背景も豪華すぎて、フィクション映画のように感じてしまうが、これは実際にリタが経験した話!
マーロン・ブランドの過去
リタの語りもあり、凄すぎる経験談として笑えるレベルの逸話だが、リタはこれまでにもマーロンの女性に対する対応の悪さを明かしており、その点は笑い話ではない。
米Varietyによる『Actors on actors』でジェシカ・チャステインと対談したリタは、マーロンとの交際中に「家にあった薬で自分の人生を終わらせようとした」と明かしている。
リタはその後、1965年に医師の男性と結婚。しかし、1969年に映画『私は誘拐されたい』でふたたびマーロンと共演。
当時マーロンはリタとやり直したいと迫ったそうだが、リタは拒否したという。
(フロントロウ編集部)