アリシア・ヴィキャンデル、ヌードシーンの撮影で感じたこと
映画『リリーのすべて』や『トゥームレイダー ファースト・ミッション』などの出演作で知られる俳優のアリシア・ヴィキャンデルが、俳優の仕事の“最悪な部分”のひとつにベッドシーンやヌードシーンといったセンシティブなシーンの撮影を挙げた。
映画『リリーのすべて』でアカデミー助演女優賞を受賞したアリシアは、米Haper's Bazaarのインタビューで過去のベッドシーンやヌードシーンの撮影を振り返って「即興でできないのは、(ベッドシーンなどの)センシティブなシーンです。具体的な動き(振り付け)を決めてそれを守る必要があります。そういうシーンをやるのは正直最悪です。私は自分の体に満足していますし、これまでに何度かヌードやベッドシーンの撮影をしたことがありますが、決して簡単なことではありません」と言うと、こう続けた。
「大丈夫じゃない、守られていると感じられないという状況に陥ったことがあります。(とある現場では)みんな自分のことで精一杯で、そういったなかで俳優は裸のまま2、3時間座っていなければなりませんでした。誰かがローブを持ってきてくれるはずなのに、誰も持ってきてくれないんです。あれは間違っていたとあとになって認識しました。私はちゃんとケアされるべきだったと」
さらに、そういった経験を踏まえて、アリシアはインティマシー・コーディネーターのような専門家が「(自身のキャリアの)最初の頃から存在しているべきでした」と付け加えた。
キスシーンやベッドシーンといった、精神的にも負担がかかりやすいシーンの撮影にのぞむ俳優をサポートする専門のコーディネーターであるインティマシー・コーディネーターは、2017年にハリウッドで起こり、世界中へ大きな影響を与えたセクハラ被害に声をあげるMeTooムーブメントのあおりを受けて、ここ数年で多くの撮影現場で起用されるようになっている。ちなみに、Vanity Fairによると、アリシアが出演するHBOの新ドラマシリーズ『Irma Vep(原題)』の第1話にインティマシー・コーディネーターの話題が出てくるという。(フロントロウ編集部)