ゾンビ映画として紹介されがちな『28日後…』だけど、本当にゾンビ映画か? 脚本家のアレックス・ガーランドが“どっち派”かを明かした。(フロントロウ編集部)

ゾンビ映画として人気の『28日後…』

 2002年に公開された映画『28日後…』は、ダニー・ボイル監督が若かりしキリアン・マーフィーを主演に起用したゾンビ映画として大ヒットを記録し、走って人間に襲い掛かるゾンビの姿や、人間の怖さを描いた作品としていまだにカルト的人気を誇る。

 しかし、公開から20年が経った今でも『28日後…』については、ある1つの議論が続いている。それは、この映画はゾンビ映画なのかどうかということ。

 本作は、人がいなくなり、壊滅状態になったイギリスのロンドンが舞台。その原因は1つのウイルスであり、それに感染した人間は狂暴化し、他の人間を襲う。そして感染者に噛まれた人間も狂暴化していく。その流れはゾンビ映画そのものだが、1つ見落としてはならないポイントがある。感染者は感染者であって、“死んでいない”のだ。

画像: ゾンビ映画として人気の『28日後…』

 そのため、本作はゾンビ映画なのかどうかという議論は続いてきたのだが、脚本を手掛けたアレックス・ガーランドが英Empireのインタビューで、ついにその立場を明確に! 「それについての議論が何年も続いてきたことに気づいていました。あれはゾンビ映画なのかどうかとね」と反応した彼の意見は…?

 「あれはゾンビ映画です」

 アレックスは、ゾンビ映画だと思っている! 「実用的な不一致があったとしても、あの人々はゾンビと言えるでしょう」という彼の意見には、多くの人が賛成するだろうし、だからこそ『28日後…』はゾンビ映画として紹介されることが多いのだろう。

 しかし一方で、ボイル監督は、じつは“ゾンビ映画ではない派”だとEmpireは伝えている。2019年に3作目の構想についてアイディアがあると話した監督は、「オリジナル版は、ゾンビドラマの復活に繋がりました」と話しており、『28日後…』がゾンビ映画というジャンルに影響を与えたとは思っているようだが、作品自体がゾンビ映画とは思っていないよう。

 『28日後…』は公開から5年後の2007年に、監督も脚本家も異なる制作チームによって続編の『28週後...』が制作されたが、ボイル監督やアレックスたちに続編を撮ってほしいと願う声は根強い。監督は代表作である1996年の『トレインスポッティング』の続編『T2 トレインスポッティング』を21年後の2017年に公開した。

 『28週後...』の続編として、『28年後…』なんて作品が制作されたらと想像してしまうが、アレックスは2015年のIGNのインタビューで、監督と続編についてのアイディアを話したと明かした際に、「28年後よりも28ヵ月後になりそうですね。28年はより多くの方向性があるでしょう。28十年は最悪でしょうね」と、先回りして釘をさしていた。

(フロントロウ編集部)

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