ジョニー・デップのファン、裁判を傍聴するために自腹を切る
俳優のジョニー・デップが元妻で同じく俳優のアンバー・ハードを名誉毀損で訴えた裁判が始まって早1ヵ月。裁判の争点である、ジョニーがアンバーに暴力を振るったか否かをめぐって、連日、両陣営のあいだで“やった”“やってない”の応酬が繰り広げられるなか、裁判を最も近くで見守るファンの存在が話題になっている。
その多くがジョニーの熱狂的なファンで、バージニア州フェニックスで行なわれている裁判を傍聴するために、早朝から裁判所の前に並んでいるというウィスコンシン州在住のサブリナ・ハリソンは、「公開裁判に参加するのは初めてです。徹夜で並んだこともありませんでしたが、今回は午前12時45分にここに来ました。46年の人生でこんなことは初めてです」と米Peopleに話す。
なかには海外から参加する人も。イギリス在住のシャロン・スミスは裁判を傍聴するためだけにアメリカへ渡ったそうで、「(アメリカ滞在中の拠点である)ロサンゼルスとバージニアの往復で毎回600ドルから700ドルかかります。飛行機での移動時間は10時間くらいでしょうか。あとは、ホテル代、食事代、飲み物代で1万ドル(約129万円)くらいです」と言うと、続けて、家族や友人からは心配されているが「私は大丈夫です」と語った。
また、有給休暇を全部使ってバージニアに来たというロサンゼルス在住のアイヴァン・デ・ボアは、これまでに約3万ドル(約387万円)を費やしたといい、「ジョニーのために1年分の有給休暇を取りました。私はジョニーと同い年です。独身なので、基本的に好きなことをやっています。(大きな出費を)後悔はしていません。ここに来なかったらもっともっと後悔していたと思います」と述べた。
このほかにも車中泊をしているという人や、オンラインで生中継される裁判中に着る服に約2,200ドル(約25万円)の費用をかけたという人もおり、今回の裁判は別の意味でも大きな注目を集めている。
ご存じの方も多いと思うが、ジョニーはアンバーが2018年に米Washington Postに寄稿した論説が名誉毀損にあたるとして、約55億円(5,000万ドル)の損害賠償金を求めている。この論説でアンバーは名前こそ出さなかったものの、ジョニーであることがわかるかたちで彼によるドメスティック・バイオレンス/家庭内暴力(以下DV)を告発した。一方のジョニーは自身のDV疑惑を否定しており、暴力を振るったのはむしろアンバーのほうだと主張している。
ジョニーは2020年にも、自身のことを「妻に暴力を振るう人物」と表現した英大衆紙The Sunの発行元に対して名誉毀損裁判を起こしているが、裁判所はThe Sunが報じた内容は「実質的に見て事実に反していない」と判断し、ジョニー側の訴えを棄却した。(フロントロウ編集部)