コーディとサンが車好きにメッセージ
映画『ワイルド・スピード』シリーズでハンを演じるサン・カンと、ブライアン役のポール・ウォーカーの弟であり、彼の死去後には『ワイルド・スピード SKY MISSION』に出演して作品完成を手助けしたコーディ・ウォーカーが、アメリカの公共広告であるメッセージを発信した。
アメリカのカリフォルニア州オレンジ郡の公共広告で姿を見せたサンは、「時にはただ車に乗り込んでドライブがしたい。それが自分たちの息抜きの方法。友達と一緒に過ごして」と話し始める。
そんな彼の言葉とともに画面に映し出されたのは、郊外と見られる場所でスピードを出して進む何台もの車。そして彼が、「時には少し早く行きたい。そして少し激しく」と話した時、1台の走行中の車から煙が出始める。すると次に登場したのは、コーディ。彼はこんな思いを伝えた。
「みんな。責任を持とう。家で待っている人がいる」
この公共広告は、オレンジ郡が違法なストリートレースを止めようと呼びかけるもの。オレンジ郡の地方検事によると、違法なストリートレースや、道路を占拠してカーパフォーマンスを行なうストリート・テイクオーバーは「新型コロナウイルスのパンデミック中に人気が爆発した」という。
それが理由でこの公共広告が制作され、コーディとサンの出演が実現した。コーディの兄ポールといえば、2013年に、レースショップを所有し、レーシングチームのキャプテンでもあった友人のロジャー・ロダスが運転する車で交通事故に遭い、40歳で命を落とした。ポールの突然の死は世界に衝撃と悲しみを与えたが、弟のコーディにとってはさらに大きな悲しみだっただろう。そんな彼が「家で待っている人がいる」と語る姿には心が締めつけられる。
またサンは、「車の映画に出ている、運転の仕方も知らない俳優にはなりたくない」と語ったこともあり、世界最大規模の自動車パーツ見本市のSEMAショーに“出展側”として何度も参加したことがあるほどの車好き。『ワイルド・スピード MEGA MAX』に登場した72 フォード マーベリックをプライベートで購入し、レストアしたものを作ったこともある彼だからこそ、車の事故の危険性も理解しているのだろう。
日本ではアメリカのように違法ストリートレースが行なわれていないとはいえ、広告からは、車の運転中に気を抜かないことや、車の整備の重要さも感じさせられる。
(フロントロウ編集部)