モデルや俳優、そして活動家など多岐にわたって活動するラバーン・コックスのバービー人形が誕生した。(フロントロウ編集部)

誕生日を前にラバーンのバービー人形が誕生

 Netflixの大ヒットドラマ『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』でブレイクを果たし、モデルやリポーター、作家など多岐にわたって活動するラバーン・コックスが、5月29日に50歳を迎える前にマテル社から嬉しいプレゼントが送られた。

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 それはラバーンのバービー人形。マテル社は、ここ数年の間に、さまざまな人種や体型、宗教などを考慮した100種類以上のバービーを生み出してきたが、トランスジェンダーのバービーが作られるのは初めて。

 ラバーンは「私の人形を棚で見つけて、トランスジェンダーの人をモデルにしたバービー人形をコレクションに加える機会をファンが持つことが待ちきれません」とプレスリリースでコメント。そして、保守派を中心に反トランス法やトランスの子供に対する差別が増加しているアメリカにおいて、このバービー人形を通して子供たちに「自分らしくあるための希望と可能性がある」と示すことができることを誇りに思うと米Peopleに話した。

画像: twitter.com
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バービーの制作にはラバーンも加わる

 ラバーンは自分のバービーの制作にもかかわったと米Peopleに明かした。

 今回自分のバービー人形が作られるということで、こだわったのは髪の毛。ラバーンは自身がアフリカン・アメリカンであることを強調させたかったようで「私は今ブロンドヘアのことが多いですが、私はブラックガールなので、髪の毛の根元が暗くないとダメなんです。それは(製造的に)難しいけど、ダークなローライトはできるんじゃないかっていう話をしたんです」とコメントして、マテル社と髪の毛について協議したと告白。

画像1: creations.mattel.com
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 さらに衣装にもこだわりがあり、ラバーンのバービーは着せ替えできる仕様に。このことについて「何着も着せたいけど、それだとコスト的に厳しい。人形は手頃な値段のものがいいと思うので。そこで、1枚の服を脱がせて、複数の服に変身させることができたらどうだろう?と思ったんです。それが、私たちがデザインしたものです」と語った。

画像2: creations.mattel.com
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バービー人形を買ってもらえなかった過去が

 ラバーンは生まれた時に割り当てられた性別が男性だったため、幼いころ母親に一般的に“女の子のおもちゃ”だというバイアスがあるバービー人形をねだっても買ってもらえなかったという。しかし、30代の時にセラピストから「幸せな子供時代を過ごすのに遅すぎるということはない、あなたのインナーチャイルド(※自分の中にいる子どもの部分)のためにすべきことは、自分自身にバービー人形を買いに行くことです」と言われ、そのことを母に話すと、クリスマスや誕生日に母嫌からプレゼントとしてバービー人形をもらったと米Todayに明かした。

画像: バービー人形を買ってもらえなかった過去が

 そしてラバーンは「このプロセスに参加できたことを、ただただ感謝しています。それは、私のインナーチャイルドを取り戻すプロセスであり、彼女を癒し、彼女が最初の人生で手に入れられなかったものを与えることなのです。それらを今、彼女に与えているのです。バービーはその具体的な一部なのです」「ラヴァーン・コックス・トリビュート・バービーに出会う全ての人々にとって、それが癒しになることを願っています」と残した。

 ちなみにマテル社はラバーンの人形の発売を記念して、彼女の名前でTransFamilySOSというボランティア団体に寄付する予定だという。(フロントロウ編集部)

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