ワン・ダイレクションのメンバーとしてデビューし、2017年からはソロとして活動しているハリー・スタイルズ。6月13日にはYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」に欧米アーティストとして初の単独出演を果たすことが決定している彼。今や現代のポップ・ミュージックのシーンを象徴するアイコンとなったハリーを知っておく上で押さえておきたい5つのポイントをご紹介。(フロントロウ編集部)

1. 移住を考えていたほどの深すぎる日本愛の持ち主

画像1: 「THE FIRST TAKE」に出演決定!令和のポップ・アイコン、ハリー・スタイルズについて絶対に押さえておきたい『5つのこと』

「日本には(人々に対する)敬意や静けさ、そして平穏があって、行くたびに好きになります」

ー米Vogueのインタビューにて

 2021年に行なった米Vogueとのインタビューで日本に「行くたびに」と語っていた言葉が象徴しているように、ハリーはこれまでに文字通り何度も来日した経験がある大の日本好き。同じインタビューでは、新型コロナウイルスのパンデミックが収束したら、一時的に“大好きな東京に移住したい”とも語っていた。

画像: 1. 移住を考えていたほどの深すぎる日本愛の持ち主

 2017年にソロデビューし、同年に行なったソロとしての初めてのツアーでは最終公演の地に東京を選んだほど、深い日本愛を持っているハリー。2018年にはプライベートで2度も来日し、1ヶ月以上も滞在して日本で年越し&お正月を過ごした後で、2月1日の当時25歳の誕生日も日本で迎えた。

 そして、日本でかなりの日数を過ごしてきたハリーは、滞在を通じて日本語の独特なボキャブラリーも築いてきた。

画像: 2018年に千葉県の幕張メッセで来日公演を行なった際にハリーが投稿したツイート。千葉県の会場で公演を行なう時に、隣接しているので「東京!」とメッセージを送る海外アーティストたちは多いが、きちんと千葉県にも感謝しているところが、日本通のハリーらしい。

2018年に千葉県の幕張メッセで来日公演を行なった際にハリーが投稿したツイート。千葉県の会場で公演を行なう時に、隣接しているので「東京!」とメッセージを送る海外アーティストたちは多いが、きちんと千葉県にも感謝しているところが、日本通のハリーらしい。

 海外アーティストが日本で来日公演を行なう時には、「こんにちは」や「大好き」「ありがとう」といった日本語を披露することは定番だと言えるが、ハリーが披露する日本語は一味違っていて、居酒屋などオフの時間で学んだようなフレーズたちも混じっている。

ハリーがこれまでに来日公演で披露してきた日本語フレーズの一例

「トイレどこですか?」
「アンパンマン大好きー!」
「酒、いかがですか?」
「もう1本、酒!」
「セブン-イレブン、いい気分~♪」
「なんでやねん!」
「おおきに」

最新アルバム『ハリーズ・ハウス』にも日本との接点

 リリースされたばかりの待望のサードアルバム『ハリーズ・ハウス』にも、ハリーが大好きな日本にまつわる要素がたくさん散りばめられており、日本語で“ハリーの家”を意味するこのタイトルは、なんと細野晴臣が1973年にリリースしたアルバム『HOSONO HOUSE』にインスパイアされて名付けられたほど! ハリーがApple MusicのBeats 1の番組で明かしたところによれば、日本に滞在していた時に『HOSONO HOUSE』に出会い、魅了されたそう。

画像1: sonymusicjapan.lnk.to
sonymusicjapan.lnk.to

 そして、そんな『ハリーズ・ハウス』の冒頭を飾るのは、名付けて「ミュージック・フォー・ア・スシ・レストラン(寿司レストランにぴったりの音楽)」と題された楽曲。タイトルだけ聞くと、寿司についての歌詞をメインにした和風なテイストを想像する方も多いかもしれないが、蓋を開けてみれば、寿司にまつわるフレーズを使いながらも、ハリーらしいロマンチックな極上のポップソングに仕上がっている。

「すみません、緑茶をひとつ」
寿司レストランにぴったりの音楽
シャリに乗った氷から
スキューバ デューバ ドゥブブ ブー

少しだけでいいから味見させて
君を愛しているんだ

ー「ミュージック・フォー・ア・スシ・レストラン」歌詞抜粋

 さらには、「リトル・フリーク」は東京でレコーディングされたものになっていて、東京にある“トムズ・ルーム”という場所で収録されたという。

君は一体何者なんだろう
その繊細なものの見方
君について考えていた
どこにいようと心配じゃない
誰と一緒に家に帰ろうとかまわない
ただ君について考えている

ー「リトル・フリーク」歌詞抜粋

2. ジェンダーフリーの象徴

 ハリーはジェンダーに捉われない姿勢でも現代のポップカルチャーのアイコン的な存在となっていて、近年では、ドレスやスカート、フリルなどを衣装に取り入れるなど、ジェンダーフリーなファッションでとりわけ注目を集めるように。

画像: ヘッドライナーを務めた2022年のコーチェラ・フェスティバルのステージでは、ピンクのフェザーコートを纏ってパフォーマンスしたハリー。

ヘッドライナーを務めた2022年のコーチェラ・フェスティバルのステージでは、ピンクのフェザーコートを纏ってパフォーマンスしたハリー。

画像: ©️Vogue

©️Vogue

 2020年には、米Vogueで男性として初めて表紙に抜擢されたことでも大きな話題に。「『男性のための服があって、女性のための服がある』っていう障壁さえ取り除けば、言うまでもなく、楽しむことのできる領域が広がることになると思うんです。僕も時々、ショッピングに行った時に、『素晴らしいな』って思いながら女性の服を見ることがありますよ」と、ハリーは同誌のインタビューでジェンダーフリーなファッションについての持論を語った。

ビューティーブランド「Pleasing」を立ち上げている

 今や、男性がネイルやメイクをすることも珍しいことではなくなったが、ハリーも自分の好きなようにネイルやメイクを楽しんでいる1人。「花や壁紙などの色を見ると、『いいね。この色をネイルにしたいな』って思うんです」とハリーは英Dazedに語っている。

画像1: ©️Pleasing

©️Pleasing

 さらに、2021年には、自身のビューティーブランド「Pleasing」を立ち上げて、実業家としてもビューティー業界に進出。ハリーによるユニセックスなブランドである「Pleasing」からはこれまでに、ネイルポリッシュをはじめ、アイジェルやリップトリートメントなどのスキンケア商品などが発売されている。

 「僕は、美しくあることや美しく感じることが、見た目が良いことを意味するとは思いません」とハリーは「Pleasing」について語った英Dazedとのインタビューで美しさについて持論を述べている。「幸せでキラキラしている時にこそ、人は輝くんです。Pleasingの製品の目的はそういうものです。美しく感じることをお手伝いします」

自分のアイコンたちからも愛されているハリー

 ハリーは「Pleasing」のモデルとして、幼い頃から自身のアイドルだったフリートウッド・マックのメンバーであるミック・フリートウッドマックを起用。

画像2: ©️Pleasing

©️Pleasing

 ソロになってからの公演でフリートウッド・マックの楽曲をカバーするなど、グループの大ファンであることを公言してきたハリーのことは、グループのメンバーたちもその才能を認めており、フロントウーマンのスティーヴィー・ニックスはかつてハリーのことを、ミックと自分の間に生まれた「愛の子ども」と賛辞を寄せたことがある。

画像: 2019年にスティーヴィー・ニックスがロックの殿堂入りを果たした際には、ハリーがプレゼンターを務めた。

2019年にスティーヴィー・ニックスがロックの殿堂入りを果たした際には、ハリーがプレゼンターを務めた。

 「初めて会った時から、人として、彼はとても親切で思いやりがありましたよ」と、ミックは米Vogueとのインタビューで人としてのハリーの素晴らしさに賛辞を寄せている。「(ワン・ダイレクションという)あれだけの注目を集める環境から出てきたのに、至って“普通”であり続けているわけです。彼のエゴのなさには感心させられます」。

 さらに、2022年に世界最大級の音楽フェスであるコーチェラ・フェスティバルにて、初出演にしてヘッドライナーに抜擢された際には、そのステージで、こちらも憧れの存在だったカントリーシンガーのシャナイア・トゥエインと共演。こちらも、ハリーがいかに自身のアイコンたちと相思相愛の関係にあるかを象徴するエピソードだと言える。

画像2: 「THE FIRST TAKE」に出演決定!令和のポップ・アイコン、ハリー・スタイルズについて絶対に押さえておきたい『5つのこと』

3. フェミニストでLGBTQ+の権利擁護者

 2014年にUN Womenや、エマ・ワトソンが立ち上げたキャンペーンである「HeForShe」への支持を表明するなど、キャリアの早い段階から女性の権利のために声をあげてきたハリーは、生粋のフェミニストでもある。

画像: 3. フェミニストでLGBTQ+の権利擁護者

 「もし誰かが『自分はフェミニストです』と言えば、男性たちは地獄へ落ちるべきで、女性たちがその男性たちの首根っこを踏みつけることを意味していると思われるかもしれません。でも、そうではありません。女性も平等であるべきということなのです。僕には、それはちっともおかしなことだとは思いません」と、ハリーは2019年に米Rolling Stoneとのインタビューで語った。

女性を大切にしない男性に容赦なしのハリー

 ハリーはファンとのコミュニケーションの中でもフェミニストらしさを感じられる場面があり、2021年9月に米ミネソタ州セントポールで公演を行なった際、ファンが客席で掲げていた「彼にメッセージを送るべき?」というメッセージボードに目を留めたハリーは、「その彼って優しいの?」とファンに質問。

 “彼は優しくはない”という回答が返ってくると、ハリーは次のようにアドバイスして、その相手の男性をバッサリ切って見せた。

画像3: 「THE FIRST TAKE」に出演決定!令和のポップ・アイコン、ハリー・スタイルズについて絶対に押さえておきたい『5つのこと』

「『これって駆け引きみたいなもの? 彼にメッセージを送るべきかな? すぐに彼にメールを送っちゃダメ…追いメッセージなんかしちゃったら、それはそれでリスキーだし…』みたいなことを君は考えているのかな? 僕としては、少しでも駆け引き的なものがあるのだとしたら、捨てちゃいな、捨てちゃいな、捨てちゃいな。君に相応しくないから」

最新作に収録されている「ボーイフレンズ」でも“ダメ彼氏”をバッサリ

 ハリーはそのフェミニストとしての姿勢を自身の音楽にも反映していて、とりわけ、最新作『ハリーズ・ハウス』に収録されている「ボーイフレンズ」は、ハリーのそんな側面を最も象徴している1曲。

 コーチェラ・フェスティバルで初披露した際、「あらゆるところにいるボーイフレンドたちへ。くたばれ」というメッセージの後でパフォーマンスしたことでも大きな話題になったこの曲で、ハリーは恋人を大切にしない世界中のボーイフレンドたちを牽制し、そんな男はやめておけとリスナーを説得する。

彼の腹の中を知るのはむずかしい
君が愛しているのは 君に取り入る方法を知っているだけの愚か者だ
君ときたら、まだ扉を開けたままでいる

君を呼ぶのは彼がひとりになりたくないときだけ
ああ、でも行ってしまうんだね
どうしてわからないの?

ー「ボーイフレンズ」歌詞抜粋

ライブではレインボーフラッグを掲げるLGBTQ+の権利擁護者

 ハリーのライブでは、LGBTQ+コミュニティのシンボルであるレインボーフラッグが掲げられるのが定番になっているなど、ハリーはLGBTQ+の権利のために声をあげてきたことでも知られている。

 ハリーは2019年に米Rolling Stoneとのインタビューで、ライブでレインボーフラッグを掲げる理由について次のように語っている。

画像4: 「THE FIRST TAKE」に出演決定!令和のポップ・アイコン、ハリー・スタイルズについて絶対に押さえておきたい『5つのこと』

「僕はみんなに、心置きなく、なりたい自分であってほしいと思っています。僕のショーが、自分は1人じゃないと思える瞬間になってくれればと思います」

ー米Rolling Stoneとのインタビューにて

 さらに、2021年11月に米ウィスコンシン州ミルウォーキーで公演を行なった際には、ファンが母親に同性愛者であることをカミングアウトする手助けも。ハリーはこの時、「ママが会場にいるから、あることを告白する手助けをしてほしい」というメッセージが書かれたプラカードを掲げているファンに気がつくと、そのファンと話をした上で、「リサ!彼女は同性愛者なんだ」と、ファンの母親であるリサへのカミングアウトを手伝った。

画像: ライブではレインボーフラッグを掲げるLGBTQ+の権利擁護者

4. 俳優としても注目作品が控えている

 そして、ハリーが近年、音楽活動やビューティーブランド「Pleasing」のディレクションなどと並んで力を入れているのが、俳優としての活動。「音楽と演技は、多くの点で相互に良い影響を与えていると思います」と英Dazedに語ったハリーは、俳優業が自身のソングライティングについて与えている影響について、次のように話す。

画像5: 「THE FIRST TAKE」に出演決定!令和のポップ・アイコン、ハリー・スタイルズについて絶対に押さえておきたい『5つのこと』

「映画の現場に行って、『ああ、しばらく音楽活動はできないな。これに集中しないといけないから』と思うことが多々あるのですが、最終的に現場を終えて家に帰った時には、たくさんの曲を書いているんです。他の誰かのレンズを通じて世界を見たり、自分とは異なる感情を探求したりすることは、多くの面で利点があると思いますね」

ー英Dazedとのインタビューにて

 そんなハリーは、2017年7月に公開されたクリストファー・ノーラン監督作品『ダンケルク』で俳優としてデビュー。現在は、恋人で映画監督のオリヴィア・ワイルドがメガホンをとり、MCU俳優のフローレンス・ピューと共演する心理スリラー『Don’t Worry Darling(ドント・ウォーリー・ダーリン)』と、男性同士の恋を描く『My Policeman(マイ・ポリスマン)』という、注目の2本の新作映画の公開が控えている。

画像: 2021年5月、イギリスのブライトンで新作映画『My Policeman(マイ・ポリスマン)』の撮影に臨んだハリー。

2021年5月、イギリスのブライトンで新作映画『My Policeman(マイ・ポリスマン)』の撮影に臨んだハリー。

「シネマ」はオリヴィア・ワイルドとの関係を歌った1曲?

 ハリーにとって、『Don’t Worry Darling』は、2020年に交際報道が出ることとなった恋人のオリヴィア・ワイルドと出会うきっかけになった作品でもある。

画像: 「シネマ」はオリヴィア・ワイルドとの関係を歌った1曲?

 アーティストとしての最新アルバム『ハリーズ・ハウス』にはラブソングが数多く収録されているが、中でも、自分自身の魅力を「ポップ」という言葉で表現し、相手が持つ魅力を「シネマ」という言葉で表現するその名も「シネマ」と題された楽曲では、俳優としてもハリウッドで一定の名声を築いたオリヴィアとの関係を匂わせる歌詞が歌われている。

君はクールだと思う
シネマチックな君が好きだ
僕のこともそう思ってくれてる?
それとも深入りしすぎかな?

君はシネマチック
僕のポップと君のシネマチックが合わさって
ふたりの仲が深まったら君は飛び跳ねる

ー「シネマ」歌詞抜粋

5. BTSなどアーティストたちからも愛されている

 そんなハリーは、同じエンターテイメント業界に身を置くアーティストたちの間でも大人気で、ハリーが2021年に行なった『ラヴ・オン』ツアーには、ハリーのステージを目撃しようと、BTSやアリアナ・グランデ、ビリー・アイリッシュ、セレーナ・ゴメス、ホールジー、リゾら多くのアーティストたちが駆けつけた。

 中でも、BTSのメンバーであるジョングク、J-HOPE、ジミン、Vの4人は同ツアーのロサンゼルス公演を訪れたのが、客席で、2020年のグラミー賞で最多となる8部門にノミネートされたシンガーのリゾと一緒になったことが大きな話題に。

画像1: 5. BTSなどアーティストたちからも愛されている

 BTSの4人とリゾは一緒にハリーのライブを鑑賞したのだが、過去にハリーの楽曲「フォーリング」をカバーしたこともあるほどハリーの大ファンであるジョングクは、特にノリノリで彼のライブを楽しんだようで、踊りすぎて「汗だくになった」とET Canadaのインタビューに明かしたほどだった。

 ちなみに、ハリーは今年のコーチェラ・フェスティバルのステージでリゾと共演しており、一緒にワン・ダイレクションの大ヒット曲である「ホワット・メイクス・ユー・ビューティフル」をパフォーマンスした。

画像2: 5. BTSなどアーティストたちからも愛されている

 フェミニストであることを公言し、ジェンダーフリーなファッションや、LGBTQ+コミュニティの権利のために積極的に声をあげるなどして、同世代や自身が憧れてきた大御所アーティストたちからの愛を一挙に受けながら、令和の時代のポップ・アイコンとなったハリー。

 そんな彼がリリースした、日本への愛も詰まっている待望のサードアルバム『ハリーズ・ハウス』は、ファーストシングル「アズ・イット・ワズ」が計4週にわたって全米シングルチャートの首位を獲得したり、同曲を含む4曲が同時に全米シングルチャートのトップ10にランクインしたりと、早くも2022年を代表するアルバムの1枚になりつつある。

<リリース情報>

画像2: sonymusicjapan.lnk.to
sonymusicjapan.lnk.to

ハリー・スタイルズ
3rd アルバム『ハリーズ・ハウス』
発売中
国内盤:ソフトパック仕様/初回仕様限定封入ポスター
¥2,640(税込)/SICP-6467
購入はコチラ

<収録曲>
1. Music For A Sushi Restaurant | ミュージック・フォー・ア・スシ・レストラン
2. Late Night Talking | レイト・ナイト・トーキング
3. Grapejuice | グレープジュース
4. As It Was | アズ・イット・ワズ
5. Daylight | デイライト
6. Little Freak | リトル・フリーク
7. Matilda | マチルダ
8. Cinema | シネマ
9. Daydreaming | デイドリーミング
10.Keep Driving | キープ・ドライヴィング
11. Satellite | サテライト
12.Boyfriends | ボーイフレンズ
13. Love Of My Life | ラヴ・オブ・マイ・ライフ

Photo:ゲッティイメージズ,Instagram,Twitter

(フロントロウ編集部)

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