ユアン・マクレガーが人種差別をするファンにノーを突きつける
5月27日より、ディズニープラスで配信が開始となった『スター・ウォーズ』のスピンオフドラマ『オビ=ワン・ケノービ』は、プリクエル3部作よりユアン・マクレガーやヘイデン・クリステンセンらが続投したことにも助けられ、ディズニープラスにおいて配信された週末に最も視聴されたシリーズプレミアとなる大ヒットを記録。
現在、2話までが配信されているが、サード・シスターを演じた新キャストであるモーゼス・イングラムに対して一部のファンから誹謗中傷が発生する事態となっている。Netflixドラマ『クイーンズ・ギャンビット』でも知られるモーゼスは、黒人で女性。それらが誹謗中傷の理由となっていると見られる。
そして、それを受けて、誹謗中傷をする人々のことをユアンが動画で徹底的に批判。『スター・ウォーズ』のSNSアカウントが動画を公開した。
「週末に、『スター・ウォーズ』ファンによって『オビ=ワン・ケノービ』は、ディズニープラスで最も視聴されたオリジナルシリーズのプレミアになりました。それについて、大きな感謝をしたいと思います。ファミリーが一緒に力を合わせた時に何ができるのかを見せてくれました。
しかしながら、一部のファンは、オンラインにおいて悪意に満ちた酷いダイレクトメッセージによってモーゼス・イングラムを攻撃しようと決めたようですね。今朝、そのDMの内容をいくつか聞きましたが、それは私の心を壊しました。
モーゼスは輝かしい俳優で、輝かしい女性で、ドラマの中でも本当に素晴らしい。彼女はドラマ、このフランチャイズに大きく貢献してくれており、そのようなこと(モーゼスへの攻撃)が起こっていたことを聞いて吐き気がしました。ドラマの主演俳優として、そしてエグゼクティブプロデューサーとして、私たちはモーゼスの味方であると言いたいと思う。私たちはモーゼスを愛している。もし君が彼女に誹謗中傷のメッセージを送っているのなら、私のなかで君は『スター・ウォーズ』のファンではない。この世界に人種差別のための居場所はない。私は完璧にモーゼスとともにある」
また、『スター・ウォーズ』の公式アカウントも、「私たちはモーゼス・イングラムを『スター・ウォーズ』ファミリーに迎え入れたことを誇りに思っていますし、レヴァの物語が紐解かれることにワクワクしています。もし誰かが、彼女に歓迎されていないと感じさせたいのであれば、私たちが言うのはただ1つ。私たちは抵抗する」と発表している。そして、「スター・ウォーズの銀河には2千万以上の知覚種が存在します。差別主義者になることを選ぶな」と、多様な生物が存在するシリーズのファンとして、多様性を受け入れないという選択をしないよう訴えた。
There are more than 20 million sentient species in the Star Wars galaxy, don’t choose to be a racist.
— Star Wars (@starwars) May 31, 2022
過去にも白人以外のキャストへの誹謗中傷が発生
『スター・ウォーズ』ユニバースの白人以外のキャストが、一部から誹謗中傷を受けることは過去にも発生している。『スター・ウォーズ』シークエル3部作では、アジア系女性であるケリー・マリー・トランや、黒人男性であるジョン・ボイエガに誹謗中傷が深刻となり、ケリーはインスタグラムの投稿をすべて削除するに至った。彼女は現在も一切投稿をしていない。
そのため、ルーカスフィルムはモーゼスへのサポート体制を事前から整えており、彼女には、「残念ながら、これ(人種に関する誹謗中傷)は起こりそうなことです。でも私たちはあなたを助けるためにここにいます。それが起こったら私たちに教えてください」と伝えていたことを、モーゼス本人が英Independentのインタビューで明かしている。また、『オビ=ワン・ケノービ』のデボラ・チョウ監督も、適切な環境を整えてくれていたという。
それでもなお、誹謗中傷を受けることにただ黙っていることは難しい。モーゼスはインスタグラムのストーリーで、自身に送りつけられてくる差別用語も含むDMを見せて自身の現状を伝えたうえで、「むかつくのは、黙って受け入れて、にっこり笑って耐えなければいけないのではないかという雰囲気。私はそうはなれない。コメント欄とか、私が見ないような場所で応援してくれている人たち、ありがとう。そして他の人、ただただ変人だよ」と、誹謗中傷をする人々を批判した。
(フロントロウ編集部)