イギリス王室のエリザベス女王が、メーガン妃のいじめ疑惑に関する調査結果を“公表しない”と決めた理由を専門家が解説。(フロントロウ編集部)

メーガン妃による“いじめ疑惑”とは

 フロントロウでお伝えしたが、昨年、イギリス王室のヘンリー王子の妻メーガン妃にいじめ疑惑が浮上した。きっかけとなったのは英The Timesの報道。同メディアは、メーガン妃が王室を離脱する前に身の回りの世話をしていた2名のスタッフをいじめて辞職に追いやり、さらに別のスタッフからもメーガン妃に恥をかかされたり、泣かされたりしたといった証言があることを伝えた。

 また、当時、メーガン妃とヘンリー王子の報道官を務めていたジェイソン・クナウフ氏が、いじめの実態を把握し、そのことを王室の人事担当に告発するも、ヘンリー王子から追求しないよう求められ、結果的に揉み消されたことなども報じている。この一件が関係しているかどうかはわからないが、その後、クナウフ氏は報道官の座を退いている。

画像: メーガン妃による“いじめ疑惑”とは

 英王室は報道を受けて、「私たちはサセックス公爵及び公爵夫人(※ヘンリー王子とメーガン妃のこと)の元スタッフの主張に基づいて、The Timesに掲載された疑惑に懸念を抱いています。したがって、王室の人事部門が記事に書かれた内容の調査を行います。何か得るものがあるかもしれないので、すでに退職したスタッフを含む当時の関係者にも聞き取り調査に参加してもらいます」と、いじめの有無と今後の職場環境の改善を目的とした調査に乗り出すことを発表。さらに、「英国王室は何年にもわたって職場での尊厳を守る方針を掲げており、職場でのいじめやハラスメントは容認していません」と語気を強めた。

 一方、いじめの加害者だと報じられたメーガン妃側は、いじめ疑惑は、自分たちが英王室の承諾を得ずにオプラ・ウィンフリーが司会を務めるトーク番組に出演したことへの嫌がらせだと主張。代理人を通じて、「これは誤解を招く悪意に満ちた報道に基づく、一種の中傷キャンペーンです。(オプラの番組が放送される直前のタイミングで報道が出たのは)単なる偶然ではありません」、「いじめの対象とされてきた者として、同じ痛みやトラウマを経験した人々を支援することに全力を注ぐ公爵夫人は、自身の人格を否定するような攻撃に悲しんでいます」と報道内容を否定した。

王室は調査報告書の内容を世間に“公表しない”ことを決定

 あれから約1年。すでにいじめ疑惑の調査は終了しているが、米ETによると、王室は調査結果をまとめた報告書の内容を世間に公表するつもりはないという。王室専門家のケイティ・ニコル氏は、この決断にはヘンリー王子の祖母で王室の頂点に君臨するエリザベス女王の意向が大きく反映されていると話す。

 ニコル氏は「私が王室の人から聞いているのは、女王はドラマを望んでいないということです。女王はこれ以上、内輪の恥を公衆の面前に晒したくないのです」と言うと、「内密に処理することで、女王はさらなるダメージ、王政へのダメージを抑えようとしています。また、これらの疑惑を持ち出したスタッフや、疑惑を否定したサセックス公爵夫人へのダメージも抑えようとしているのです」と説明。

画像: 王室は調査報告書の内容を世間に“公表しない”ことを決定

 続けて、「(いじめ疑惑の)調査結果が日の目を見ないのは、少なくとも公の場では、サセックス公爵夫人(メーガン妃)によるいじめの疑惑を口にした人々を守るため、彼らのプライバシーと匿名性を守るためだと推測されています。サセックス公爵夫人にとって、(一連の報道は)楽しい読み物ではなかっただろうという憶測もあり、もしかしたら彼女もこのすべてにおいて守られているのかもしれません」と述べ、調査結果を公表しないのはいじめの被害を報告したスタッフやメーガン妃だけでなく、王室のイメージを守るためでもあると付け加えた。(フロントロウ編集部)

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