数カ月前にはNFTについて爆笑していたキアヌ・リーブスだったが、先日、NFT関連のプロジェクトに参加することが発表された。(フロントロウ編集部)

NFTのコンセプトをジョークにしていたキアヌ・リーブス

 昨今よく耳にするようになった「NFT」という言葉。Non-fungible tokenの頭文字を取ったもので、日本語では非代替性トークンと言われる。非代替性、つまり唯一無二のデジタルアイテムで、ブロックチェーンを用いて管理されるため、コピー/レプリカでないことが証明される。NFTにはデジタルアイテムならなんでも含まれ、絵からアニメーション、音楽、ビデオゲーム内のアイテムといったものが該当する。

 デジタル内での世界が広がっている現在は、ほんの数十年前に多くのSF作品が想像した世界に近づいている。そんなこともあり、仮想現実と現実の世界を描いた映画『マトリックス』シリーズの4作目である『マトリックス レザレクションズ』の公開にあわせて、2021年に同作にインスパイアされたNFTが発売された時には大きな話題となった。

 とはいえ、当時は主演のキアヌ・リーブスはNFTについてとくに深い興味を示していなかった。米The vergeのインタビューで、デジタルの希少性や、コピーできないデジタルアイテムといったコンセプトについての話になった時に、彼はこんな反応を見せていた。

 「簡単に模倣されるから?」

 そう言った後には、「イーヒッヒッヒ」と爆笑していたキアヌ。しかし、当時はNFTを揶揄していた彼の心にこの数ヵ月で変化があったよう。

キアヌ・リーブスがNFT系プログラムのアドバイザーに

 彼がこのたびアドバイザーとして参加することになったのが、ニュージーランドを拠点とするクリエイティブテクノロジーのスタジオNon-Fungible LabによるFutureverse Foundationというプログラム。様々なアーティストやクリエイティブコミュニティのサポートを通して、デジタルと実際の世界を進化させていくことが目的のプログラムだという。

 ネオであったらまだしも、キアヌがNFTの世界に進出することは意外と言える。とはいえ、自身も詩を書き、パートナーであるアレクサンドラ・グラントはアーティスト。2人は共同で出版社を立ち上げた経験もあるため、今回2人がそろってアドバイザーとして参加したことは納得かもしれない。

 また、アレクサンドラは同ファウンデーションの動画でNFTの可能性について語ったが、支援は必ずしもデジタル世界のためだけに行なわれるわけではないようで、このファウンデーションが初めに行なった寄付はデジタル世界のものではなく、歴史家であるナナ・オフォリアッタ・アイムが手掛けるエキシビションのための10万ユーロ(約1.400万円)だったと、The Vergeは伝えている。

 キアヌはプレスリリースで、「アレクサンドラ・グラントとともに、世界中のアーティストとクリエイターのサポートするためのFutureverse Foundationによる素晴らしいプログラムのために、Non-Fungible Labの取り組みに参加できることを光栄に思います」とコメントした。

 ちなみに、同企業はツイッターで、キアヌが爆笑していたことにも反応! ファンから寄せられた「キアヌはNFTへの意見を変えたの?」というツイートに、自分たちの活動は「NFT以上のもの」だと返信した。

(フロントロウ編集部)

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