グリーン・デイのビリー・ジョー・アームストロングが、イギリスで行なわれた公演で、アメリカの市民権を破棄すると発言した。(フロントロウ編集部)

ビリー・ジョー・アームストロングが公演中に怒り

 新型コロナウイルスの感染拡大により、何度も延期になっていたコンサートがいよいよスタートしたアメリカの人気ロックバンドのグリーン・デイ。フォール・アウト・ボ-イやウィーザー、そしてビリー・アイドルをゲストとして招いている公演もあり、大盛り上がりを見せている。

画像: ビリー・ジョー・アームストロングが公演中に怒り

 そんなグリーン・デイのボーカルであるビリー・ジョー・アームストロングのロンドン公演での発言が話題に。

 アメリカでは6月24日に、米連邦最高裁が女性の人工妊娠中絶を認めた1973年の「ロー対ウェイド」の判決を覆す決定を下し、約50年守られてきた女性たちのリプロダクティブ・ヘルスの権利が奪われた。

 この出来事に抗議するかのように、ビリーはステージで「アメリカなんてクソ食らえ。市民権を放棄してやる。クソみたいに馬鹿げたことがあまりにも多すぎて、あんな情けない国に戻りたいなんて思えない」とコメント。さらには「ああ、冗談じゃない。これからたくさん僕を見られる機会があるよ」と、本気なことを伺わせた。

 ビリー・ジョーはこれまで何度も政治について語っており、グリーン・デイとしてイラク戦争に抗議するための楽曲「Holiday」などをリリースしたこともある。

 今回の「ロー対ウェイド」の判決を覆す決定に声をあげるセレブは多いが、ビリー・ジョーは、アメリカの市民権まで放棄すると宣言するほどの激怒している。

グラストンベリーでも抗議の声が

 週末にはイギリス最大級の野外フェスであるグラストンベリーも開催され、そこではオリヴィア・ロドリゴがリリー・アレンを招き米最高裁に向けてリリーのヒット曲「Fuck You」を歌ったり、フィービー・ブリジャーズやロードが「最高裁なんかクソくらえ」と叫んだり、メーガン・ジー・スタリオンは観客と一緒になって「私の体は私のマザファッキン選択」と連呼するなど、「ロー対ウェイド」の判決を覆す決定を下したことに対する抗議を様々なアーティストが行なっていた。

 その他にもヘッドライナーを務めたビリー・アイリッシュは楽曲「Your Power」を披露する際「この曲は権力という概念と、それを乱用しないことを常に覚えておく必要があるということについて歌った曲です。今日はアメリカの女性にとって本当に暗い一日です。この瞬間にこれ以上考えるのは耐えられないから、それだけ言っておきます」とコメントし、同じくヘッドライナーを務めたケンドリック・ラマーは、演出で血を流しながら「女性たちの権利のために幸運を祈る。彼らはあなたを裁く、彼らはキリストを裁いた」と訴えかけていた。(フロントロウ編集部)

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