女性が日常で感じる不満や欲求を“手加減ナシ”で描いたブラックコメディ
ドラマ『超サイテーなスージーの日常』の主人公は、ディズニーヒーローの役を勝ち取った、元売れっ子歌手のスージー。これで“元売れっ子”という肩書きから脱却できると興奮していた矢先、スージーのヌード写真がネット上に拡散されてしまう。大学教授の夫と耳の不自由な一人息子と田舎暮らししながら、家庭を経済的に支える存在でもあるスージー。ドラマではイギリス芸能界の内情のほか、女性の本音や欲求、ステレオタイプに対する不満などをユーモアをまぶしながら包み隠さず描いている。
幼少期の複雑な家庭環境や保護者のネグレクト(育児放棄)などが人の心に刻む影響についてもユーモアたっぷりに描いた独特の表現スタイルが異彩を放ち、“ただのコメディではない深みを感じさせる作品”として、英・Skyや米・HBO Maxで大ヒット。批評サイトRotten Tomatoesでは95%という高評価を獲得し、早くもシーズン2の制作が決定した。
イギリスでは近年、欠点だらけで、面倒で、時には矛盾した、つまり“人間らしい”女性を描いた『Fleabag フリーバッグ』や『I May Destroy You(原題)』といったドラマが大ヒットしているが、『超サイテーなスージーの日常』もその代表格と言える作品。『Fleabag フリーバッグ』のクリエーター兼主演のフィービー・ウォーラー=ブリッジも本作の大ファンと公言しており、ジョージ・クルーニーやジョディ・カマーといったセレブのファンも多い。
イギリスの国民的スター × 『キング・オブ・メディア』の製作総指揮&脚本がタッグ
主演のビリー・パイパーは、主人公スージーと同じく15歳でポップ歌手としてデビュー。1998年にリリースしたデビューシングルはUKチャート第1位の最年少記録を作った。その後俳優に転向し、イギリスの最長寿SFドラマ『ドクター・フー』のヒロイン、ローズ役を演じたことで俳優としても一躍人気に。舞台でも活躍し、イギリスに存在する舞台関連の賞レース6つ全てで主演女優賞を獲得した唯一の人物である。本作では自らの経歴とよく似たキャラクターを演じており、人生の全てを他人によって定義され、30代半ばになりようやく自分自身をどう定義するか考え始めるという主人公スージーの感情の変遷を見事に表す演技が評価され、本作で英国アカデミー賞(BAFTA)主演女優賞にノミネート。
一方、共同クリエーターのルーシー・プレブルは、エミー賞作品賞や脚本賞をはじめ、多数の賞を受賞した『キング・オブ・メディア(原題:SUCCESSION)』を手掛けてきた。2人は過去にもTVシリーズや舞台などでタッグを組んだ親友同士。本作はそんな2人が、エンタメ業界で働く女性が感じるジレンマや、女性として母としてともに経験してきたことを盛り込んだ、今までTVで見たことがないリアルなドラマなのだ。
<配信および放送情報>
ドラマ『超サイテーなスージーの日常』(全8話)
【配信】 スターチャンネルEX
<字幕版・吹替版>9月5日(月)より配信開始 毎週月曜1話ずつ更新
【放送】 BS10 スターチャンネル
【STAR1 字幕版】 10月11日(火)より放送開始 毎週火曜23:00 ほか ★10月8日(土) 13:00 字幕版 第1話 先行無料放送★
【STAR3 吹替版】 10月13日(木)より 毎週木曜22:00 ほか
(フロントロウ編集部)