都心から日帰りで行けるスポット「昇仙峡」
待ちに待った夏が到来し、お出かけの予定を立てている人も多いはず。そんな夏のお出かけを日帰りで楽しみたいという人にオススメしたいのが、山梨・甲府市北部に位置する渓谷「昇仙峡(しょうせんきょう)」。
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山々に囲まれており、標高が高い観光地も多い山梨は、夏でも快適に過ごせる避暑地が多いことでも有名。今回紹介する「昇仙峡」は、2020年に日本遺産に選ばれた国内有数の景勝地で、約6kmにわたって続く美しい渓谷を眺めながらハイキングが楽しめる。
そんな「昇仙峡」の魅力を、実際に日帰りで訪れたエディターがレポート。
都心から約2時間で到着
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shosenkyo-kankoukyokai.com
「昇仙峡」は、都心から電車でも行きやすい観光スポット。JRの特急あずさに乗れば、新宿や八王子から1時半ほどで甲府駅に到着。そこから昇仙峡行きのバスに揺られて30~40分ほどで到着。
JRの特急あずさで行く場合は、行きだけでも特急券を事前にゲットしておくのがオススメ。なぜなら、念のため指定席を予約していたところ、いざ当日乗ってみると立っている人がかなり多かったから。これは指定席じゃないと座れなかった可能性も大。
落差30mの滝「仙娥滝」へ
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長い歳月をかけて削り取られた岩の断崖や奇岩・奇石、吊り橋、滝などさまざまな見どころがある「昇仙峡」にはウォーキングコースやハイキングコースが多数あり、かなり広大。ただし現在落石によって一部の箇所が通行止めになっていることもあり、今回は数ある「昇仙峡」のスポットのなかでも見どころの多い「仙娥滝」付近をメインに散策。
まずは「昇仙峡滝上」というバス停を降りて少し歩くと到着する「仙娥滝」へ。「仙娥滝」は、日本の滝100選にも選ばれている落差が約30mの滝。激しい水しぶきが印象的な滝で、たくましい岩々と緑、そして空とのコントラストにうっとり。付近はかなり涼しく、真夏であることを忘れるほど。
壮大な「覚円峰」や「岩門」に感動
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「仙娥滝」から少し進んだところにあるのが、昇仙峡のシンボルと言われる約180mもの高さを誇る巨岩「覚円峰」と、その対岸に立つ「天狗岩」。もはやこれは岩なの?と思うほど圧巻の大きさ。行く前に写真で見たときの印象よりも実物のほうがはるかに壮大だった。
そこからも大きな岩や美しい水流を眺めながら歩いていくと現れるのが、「岩門」と呼ばれるスポット。「岩門」は、巨大な花崗岩で自然に形成された天然アーチで、2つの岩が支え合っているように見えるもの。こちらも想像以上の大きさで、ちょっぴりスリルを味わいながら下をくぐり抜ける。
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ロープウェイに乗って山頂へ
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「仙娥滝」や「覚円峰」、「天狗岩」を満喫してランチを食べた後は、ロープウェイに乗って山頂の展望台へ。「昇仙峡ロープウェイ」は、片道5分ほどで標高1,058mの山頂に行けるロープウェイ。山頂からは、富士山や南アルプス連峰などの山々が望める。
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普段かなりの頻度でロープウェイに乗ったり山登りをしたりするほど、色んな土地の山頂に行くのが大好きなのだけれど、想像以上の絶景に大大大満足。天気がよかったこともあり、空も山も美しく、都会では味わえない大自然の魅力を存分に満喫。山頂にはパワースポットや神社も多く、見どころいっぱいで、ウォーキングコースもある。紅葉の季節はとくに人気だそう。
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まだまだ見どころいっぱいの「昇仙峡」
今回紹介しきれなかったけれど、「昇仙峡」の見どころや楽しみ方はほかにも。カメやオットセイ、ラクダなどの呼び名がつけられたユニークな形の岩々をはじめ、影絵の美術館、山梨名物のほうとうなどが楽しめる飲食店もたくさん。夏は期間限定でカヌーやSUPなどのアクティビティも楽しめる。
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また「昇仙峡」は日本で初めて水晶が発掘された場所であることから、じつはクリスタルも有名で、水晶宝石博物館である「昇仙峡 クリスタルサウンド」というスポットが人気。パワーストーンや勾玉を販売するショップもたくさん並んでいる。
行く人はコレに気をつけて!
「昇仙峡」に行く人に気をつけてほしいことのひとつが服装。本格的な山登りというわけではなく、比較的整備された道がほとんどけれど、それでも歩きにくい道も。そのため、ヒールなどは避けて、動きやすい服装で行くのがオススメ。
ちなみに混雑度はというと、7月中旬の土日でも比較的空いている印象。人混みを感じることなく写真撮影などもゆっくりできて、移動のバスも座ることができた。とはいえ行き道に乗った特急あずさは、松本方面に行く乗客が多かったからか混んでいたので、電車のチケット手配は事前にしておくのがベター。
また、前述の通り現在「昇仙峡」では一部のルートが通行止め。それでも十分楽しむことができたけれど、事前にサイトなどで情報をチェックするのをお忘れなく。
自然の美しさを堪能できた「昇仙峡」。日帰りで行ける穴場スポットを探しているなら、ぜひ行ってみて。(フロントロウ編集部)