エズラ・ミラーが若きサルバドール・ダリを演じた『Dalíland(ダリランド)』のメアリー・ハロン監督が、エズラの問題行動について「容認しません」と発言。思いを語った。(フロントロウ編集部)

メアリー・ハロン監督、エズラ・ミラーへの思い

 エズラ・ミラーが天才アーティストであるサルバドール・ダリの若き頃を演じた映画『Dalíland』が、9月17日にトロント国際映画祭でプレミアを迎える。エズラはここ数年で問題行動が多く、警察・裁判沙汰になってきた。8月中旬に謝罪文を発表したが、その約1週間前に発表されたトロント国際映画祭における『Dalíland』のキャストリストからエズラの名前は消されていた。

 本作はベン・キングスレーが演じる晩年のダリが主人公であるため、映画祭の発表を受けて、『Dalíland』におけるエズラの出演シーン自体が削除されたのではないかと思われたが、メアリー・ハロン監督が米Vanity Fairのインタビューで否定した。

 監督はエズラの出演シーンを削除したかったそうだが、エズラの行動が問題になった時には、本作の制作は編集なども完全に完了していたため、難しかったという。

 監督は本作の制作に携わったすべてのスタッフを思い、「これらを撮影したスタッフたちは誠意を持って取り組んでいると感じました。撮影中には何も悪いことは起こらなかったですし、映画は映画です」とコメントしたうえで、エズラのシーンをカットしなかったことは、彼の行動を容認するものではないと明確にした。

画像: メアリー・ハロン監督、エズラ・ミラーへの思い

 「エズラが行なった間違ったことを容認しません。もし誰かが間違ったことをしたのなら、その人にどれだけ才能があるかは関係ありません。その責任に向き合わなくてはいけない。そしてこれは、ただ若いスターが問題を起こしたということではないでしょう。それよりも深刻です。真面目な仲裁が必要と見えますし、それがすでに起きていることを願っています」

 じつは、エズラの出演は監督が熱望したことだった。彼女はエズラが有名になる前から、ギャラリーで働くなかでダリと出会うジェームズというメインキャラクターにエズラを起用したがっていた。しかしプロデューサーたちはエズラがそこまで有名でないことを理由に難色を示したそう。するとエズラはその後、『ファンタスティック・ビースト』やDCEUのフラッシュ役で一気にスターダムを駆けあがったため、今度はスケジュールの点から出演が困難に。そこでエズラにはダリの若い頃を演じてもらい、出演シーンを1週間でまとめて撮影するという方法で遂に出演が実現したのだ。

 エズラは撮影現場で全員に良い態度で、才能もあったため、エズラに関する一連のニュースを知った時にはショックだったという。そのように思い入れのある俳優に対しても、かばうことなく責任を負うべきだと話したことは、分別のある大人としてあるべき姿だと学ばせられる。

 エズラは現在、専門家の助けを借りて治療を始めたことを明かしている。

(フロントロウ編集部)

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