チャールズ国王の初演説の映像に隠されたエリザベス女王へのトリビュート
現地時間9月8日、英王室のエリザベス女王が崩御したことに伴い、女王の長男であるチャールズ3世が国王に就任した。エリザベス女王の健康状態が思わしくないとの知らせを受けて、静養先のバルモラル城に駆けつけたチャールズ国王は、女王の臨終に立ち会った翌9日にロンドンへ戻り、国民に向けて即位後初となる演説を行なった。
テレビ放送された演説で、チャールズ国王は「生涯を通して国民に奉仕する」と決意を表明すると同時に、「愛するママへ。亡きパパのもとへ最後の旅へと出かけるあなたに私はただ『ありがとう』と言いたい」と母であるエリザベス女王への深い愛情が感じられるメッセージをおくった。
机にはエリザベス女王の肖像画が飾られていたが、じつは初演説の映像には女王への敬意を示したものがもうひとつ映っていた。それは向かって左側にある、スイートピーとローズマリーが生けられた花瓶。上の写真だとわかりにくいが、この花瓶には女王が愛した犬種で実際にペットとして飼っていたコーギーを象ったモチーフが装飾されていて、以前は女王の謁見の間に置かれていた。
また、この映像の収録が行なわれたブルー・ドローイングルーム(青の客間)は、エリザベス女王が毎年恒例のクリスマスメッセージの動画を何度か撮影した場所であり、女王にとって特別な意味を持っていたという。亡きエリザベス女王の面影を随所に感じる演出に胸がぎゅっとなる。
ちなみに、現地時間9月10日、ロンドンのセント・ジェームズ宮殿で史上初となる一般公開の即位式に出席し、正式にイギリスの君主となったチャールズ国王だが、ここでも隠れたメッセージが。
英The Sunによると、チャールズ国王が宣誓書に署名した際にテーブルに置かれていたインク壺は、長男のウィリアム皇太子と、確執を噂される次男のヘンリー王子から過去にプレゼントされたものだそうで、国王なりの息子たちへの愛情表現だと言われている。(フロントロウ編集部)