エリザベス女王が、即位してから人生最後の日の朝まで70年間にわたって聞いていた「目覚ましの音」がまさに女王の特権。(フロントロウ編集部)

エリザベス女王にとっての目覚まし時計が贅沢すぎる

 1952年に25歳という若さでイギリスの君主に即位して以降、歴代最長の70年間にわたって在位したエリザベス女王。“国民のおばあちゃん”として愛され親しまれてきたエリザベス女王が、毎朝、バグパイプの音で目を覚ましていたのをご存じだろうか?

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 米Peopleによると、エリザベス女王には専属のバグパイプ奏者がいて、毎朝9時、女王の“目覚まし時計”として15分間、女王の部屋の窓の下でバグパイプを演奏していたという。

 この習慣は、1843年に当時君主だったヴィクトリア女王が夫のアルバート公とスコットランドを訪れた際に、バグパイプの音色に魅了されたのがきっかけで生まれた。エリザベス女王は、即位してから70年間ずっとこのバグパイプの音色で目を覚ましていたそうで、人生最後の日の朝もいつもどおり演奏が行なわれたと伝えられている。

 これまでに17人のバグパイプ奏者がその役割を務め、昨年、ロイヤル・スコットランド連隊のポール・バーンズ氏がその任に就いた。バーンズ氏は、現地時間9月19日に行なわれたエリザベス女王の葬儀でもバグパイプの演奏を行なったが、この日、女王の朝の始まりを告げる音楽は、女王の葬儀の終わりを告げるものだった。

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 ウェストミンスター寺院で行なわれた葬儀で「Sleep, Dearie, Sleep(原題)」を奏でたバーンズ氏は、ウィンザー城のセント・ジョージ礼拝堂で行なわれた埋葬の礼拝でもバグパイプを演奏。

 同礼拝堂の下にあるロイヤル・ボールト(王室の墓廟)にエリザベス女王の棺が下ろされるあいだ、バーンズ氏は女王に捧げる最後の楽曲「A Salute to the Royal Fendersmith(原題)」を演奏しながら歩みを進め、礼拝堂の出口の方へ。バグパイプの音は次第に遠のいていき最終的に聞こえなくなった。この場面は世界中の人たちの涙を誘った。(フロントロウ編集部)

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