実在の夫婦の“愛”と“ネコ”の物語
19世紀末から20世紀にかけて、イギリスで知らない者のなかった、大人気イラストレーター、ルイス・ウェイン。彼は、当時、ネズミ退治役として軽く見られるか、不吉な存在として恐れられていたネコの魅力を最初に“発見”した、“ネコ画家”。不朽の名作『吾輩は猫である』に登場する絵葉書の作者だとも言われている。そんな伝説のネコ画家の数奇な人生を描いた映画『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』が12月1日(木)より全国公開する。
今回解禁された予告篇は、SFの巨匠H・G・ウェルズのラジオ音声から始まる。「ルイス・ウェインは生涯を捧げ、私たちの人生をより幸せに猫だらけにし、そして世界をより良いものにした」。遊び心とサイケデリックな魅力に満ちたネコを生涯描き続け、多くの人々を魅了したルイス・ウェイン(ベネディクト・カンバーバッチ)。彼の絵は広く世界に知られているが、彼がどんな人生を歩んだのかはあまり知られていない。予告篇ではそんな彼の人生を垣間見ることができる。
ルイスがネコの魅力に気づいたきっかけは、妻エミリー(クレア・フォイ)との出会いだった。当初、エミリーは住み込みの家庭教師としてウェイン家にやって来たが、やがて二人は恋に落ちることになる。二人の間には身分の違いがあったが、周囲の反対をはねのけ結婚する。その後、二人は家を出て幸せな家庭を築くが、幸せのさなかエミリーは末期ガンを宣告されてしまう。そんな絶望の淵で出会ったのが、一匹のネコだった。二人は拾った子ネコをピーターと名付け、残された時間を”愛”と”ネコ”で彩っていく。妻を喜ばせるためにルイスがとった行動は、ネコの絵を描くことだった。
愛する妻に「君が世界を美しくした」と語り掛けるルイス。それに対し、病床のエミリーは「忘れないで。つらいことばかりでも、世界は美しさで満ちている。あなたが教えてくれたの」と静かに答える。妻から言われた言葉を胸に、ネコを描くことに生涯を捧げたルイス・ウェイン。本作は妻とネコへの愛に満ちた彼の人生を描いた、優しく温かな愛の物語。12月1日(木)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー。
映画『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』は12月1日(木)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー。(フロントロウ編集部)