エリザベス女王が亡くなったことを受けて、配信を一時休止していたメーガン妃のポッドキャスト『Archetype(原題)』が再開。メーガン妃は一体何を語った?(フロントロウ編集部)

メーガン妃のポッドキャストが再開、今回の議題は?

 イギリス王室のエリザベス女王が亡くなったことを受けて、最新エピソードの配信を一時休止していたメーガン妃のポッドキャスト『Archetype(原題)』が再開した。

画像: メーガン妃のポッドキャストが再開、今回の議題は?

 この日のゲストは共にアジア系のコメディアンのマーガレット・チョウとジャーナリストのリサ・リンということで、映画の中のアジア系女性を取り巻くステレオタイプについて議論した。

 チャイナタウンやコリアタウン、リトルトーキョーといったエスニックタウンがあるロサンゼルス育ちで、幼少期からアジアの文化に触れてきたというメーガン妃だが、スクリーン上でのアジア系女性の偏った描写が、アジア系の人たちに対するヘイトクライムなどにつながることを、まだ学んでいる最中だという。

 メーガン妃が、「『オースティン・パワーズ』や『キル・ビル』のような映画では、アジア系の女性を過剰に性的で攻撃的なものとして戯画化しています。この2つの作品以外にもたくさんあります」と指摘すると、マーガレットとリサもそれに同意した。

 実際、ハリウッド作品に代表される欧米の映画やドラマ、アニメなどにおけるアジア系のキャラクターの描かれ方に偏りがある。アジア系のキャラクターは、コミカルで奇抜なお笑い担当や、やたらと数学や科学、ITに精通しているインテリ系、陰キャなオタクといったクセのある脇役か偏執的な悪役などに甘んじることが多い。とくに、アジア系女性の場合は、上記のステレオタイプに加えて、過剰な性の対象化(オーバー・セクシャライゼーション)や「アジア系女性はセクシーで尻軽」といったイメージを植え付けることで誤ったフェティッシュを増殖させるような女性蔑視的な描写も上乗せされることがある。

画像: 左からマーガレット・チョウ、メーガン妃、リサ・リン。

左からマーガレット・チョウ、メーガン妃、リサ・リン。

 メーガン妃は、主に東南アジア系女性のステレオタイプとして広く浸透するドラゴン・レディ(※)について、現実の世界にもしばしば波及しているとして、「神秘的な異国の魅力は、魅惑的であると同時に致命的なものとして脚本化されています。これは、私たちのエンターテイメントの多くに浸透しています。しかし、アジア系の女性に対する有害なステレオタイプは、映画が終わったあとも続きます」と語った。ここ1〜2年で、アジア系を標的にしたヘイトクライムが増加していることを受けて、ようやくアジア系のレプリゼンテーションが低いことが“問題”として世間に認識されるようになってきている。
※強くて、狡猾で、傲慢で、神秘的な女性を表す。

 ちなみに、エリザベス女王の死去後初のポッドキャストということもあり、いつも以上に注目を集めたが、この日のエピソードでは王室への言及はなかった。(フロントロウ編集部)

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