『ドラゴンボール』キャラの名前を子どもにつけるのはアリ?ナシ?
アメリカの掲示板サイトRedditには「自分が悪い?」というコミュニティがあり、日々そこには悩みが書き込まれているのだが、先日あるユーザーが、弟夫妻が子どもにつけようとしている名前を巡ってケンカになってしまったという相談を書き込んだ。
そのユーザーにはロビンという弟がおり、彼は大学1年生の頃から交際していたバレリーという名前の彼女と結婚し、現在は第1子を妊娠中だそう。そして先日、父親の誕生日に家族で集まったそうで、ユーザーの両親、弟夫妻、妹とその恋人が集合。そこでバレリーが、生まれてくる赤ちゃんにつけようと思っている名前を発表。ロビンとバレリーは、『ドラゴンボール』が好きなことで意気投合し、結婚まで至ったそうで、赤ちゃんの名前は『ドラゴンボール』のキャラクターから取った「ビーデル」にしようと考えているという。
ここで雲行きが怪しくなった。投稿主は、「自分は驚いてしまったし、妹もそうだった」と綴る。そして、「可愛い名前だけど、マンガから取った名前だと、その子がからかわれたり、いじめられたりするかもしれない」と言ったのだという。それを聞いたバレリーは泣きそうになりながら夫であるロビンの元へ行き、状況を説明。そして2人は帰ってしまった。その後ロビンからは、バレリーを傷つけたことを怒るメールが投稿主の元に送られてきたそう。投稿では、「妹はあの名前は変だと同意してくれた」が、「両親は自分が口を閉じているべきだったと思っている」と書かれており、家族のなかでも意見が割れたよう。
Redditユーザーの反応は?
人種的・民族的ルーツの異なる人々が多い社会では様々な名前があるが、投稿主は不安になってしまったよう。“キラキラネーム”的なものはどこでも議論になりがち。しかし、このスレッドに書き込まれた反応は、ほとんどが弟夫妻の選択を擁護するものだった。
多くの賛同を集めていたのは、「それはまったくあなたに影響しないよね」というもの。
また、名前は移り変わるものだとして、「どの名前も、歴史のどこかの時点では“変”な名前でした。あなたがその名前を好かない権利はあるけど、それにネガティブなコメントを言う必要はない。とくに他の人の前で」といった意見もあった。
さらに、「マンガのキャラクターの名前を使うことは、自動的にいじめに繋がるものではない。それに、子どもというのは本当にクリエイティブだから、なんにせよほとんどの名前をどうやってか侮辱に使う」という鋭い指摘も。
過去には、英語圏である種の“キラキラネーム”であり、読み方が分からないとして、イーロン・マスクとグライムスの子どもの名前が話題になったのだが、それを例に出して、「人を傷つけるようなものでなければ、自分たちのしたいように名づけるべき。発音がしやすいもの良いよね。イーロン・マスクと、彼の可哀想な赤ちゃんX Æ A-XIIについて言ってる」といったフォローもあった。
そして、まずもってビーデルという名前が『ドラゴンボール』に由来していると分かる人も少ないだろうと予想する意見は多かった。
「子どもを“ドラゴンボール”と名づけるわけではないし。それは普通だし、可愛い名前だし、作品のファン以外はその由来を知ることもない。謝るべき」
「多くの人は、その由来に気がつかないし、伝統的ではない名前の数々も非常に一般的。あなたがそれを好きになる必要はないけど、意見を求められていないのなら、それにコメントすべきじゃない」
最後に、『ドラゴンボール』を知っているファンなら笑って頷いてしまう意見も、もちろんあった。
「子どもをベジータやブルマと名づけたいわけじゃないんだし」
「2人はシリーズのなかで最も普通な名前のうちの1つを選んだ。ブルマとかブラを選んだわけじゃない」
とはいえ、ビーデルはミスター・サタンの子どもで、悪魔を意味するサタンから、悪魔を意味する「デビル(devil)」、そしてそこからアナグラムで「ビーデル(Videl)」となったことは、日本のファンなら知っている人も少なくない。その由来を考えると、若干問題アリではある気もするが…。
しかし、投稿主は他のユーザーからの意見を読んだうえで、「分かった。自分が悪いと認める。みなさん、フィードバックをありがとう。近いうちにロビンとバレリーに謝りに行く」としている。
(フロントロウ編集部)