カニバリズムなホラーラブストーリーの撮影裏話
ティモシー・シャラメが、代表作『君の名前で僕を呼んで』のルカ・グァダニーノ監督と再タッグを組んだことで注目を集める映画『Bones and All』だが、話題になっている理由は他にもある。それは、本作がカニバリズム(食人)をテーマにしていること。
様々な作品に出演してきたとはいえ、爽やかな青年というイメージが強いティモシーは、ホラー映画でこれまでとは違う顔を見せる。一方で本作はラブストーリーの要素も大きく、周囲には理解されない秘密を抱えるテイラー・ラッセルとティモシーが、1980年代を舞台に、アメリカを旅しながら絆を深める。
本作はアメリカで12月23日に公開予定。すでに予告編も公開されており、ラブストーリーといえど、なかなかにホラー映画の雰囲気も強い。2人が血まみれになっている姿も確認でき、食人のシーンもあるのだろう。しかし、もちろん2人が食べているのは本物の人肉ではない。それどころか、かなり美味しいものだったよう。テイラーが米/Filmのインタビューで明かした。
「技術的な話として、ルカは私たちが食べているのはコーンシロップだと言ってました。でも私はそうでないことを知ってたんです。なぜなら、それらのことを管理していた素晴らしいエフェクトチームに、それはマラスキーノ・チェリー(砂糖漬けされたさくらんぼ)とダークチョコレート、そして(アメリカのお菓子の)Fruit Roll-Upsだと言われていたからです。それが良く聞こえるなら、良かった。もしそうでないなら、理解できる。でもあれはとても甘くて、想像できる何よりも美味しかったです」
かなり甘い食品を合わせて、人肉が仕上がっていたよう。肉だと思いながら甘い物を食べると混乱して美味しさも感じられなくなりそうなうえ、甘さのレベルはかなりだと思われるが、何よりも美味しかったと語るテイラーは甘党なのだろう。果たしてティモシーはどう思ったのだろうか。
ちなみにティモシーは本作への出演について、「心の中でジレンマと闘い、RedditやTwitter、InstagramやTikTokを使う手段がないなかで、自分の居場所を探しているキャラクターを演じるのは安心することでした」と語っていた。本作は人を怖がらせることだけが目的のホラー映画というわけではないのだろう。日本での公開は未定だが、いつか見られることに期待。
(フロントロウ編集部)