1話をひとりの女優が丁寧に演じる話題のBAFTA受賞ドラマ
英国を代表する実力派女優たちが1話ずつ主役を演じ、人生の様々な苦境におかれた現代女性の心情を率直に描いたアンソロジードラマ『I AM 私の分岐点』。監督・脚本・製作総指揮を務めたのは、“即興&長回し”の演出手法で知られるBAFTA受賞監督のドミニク・サヴェージ。各話の主演俳優が自らテーマを選び、サヴェージ監督と一緒にストーリーを考え、パーソナルな物語を作り上げた。
シーズン1で描かれるのはパートナーとの関係に行き詰まる美容師のニコラ、男に騙され借金地獄に陥ってしまうシングルマザーのカースティ、結婚と出産のプレッシャーに圧倒される30代独身のハナの物語。シーズン2では、何不自由ない生活を手に入れながらも自らを追い詰めてしまうヴィクトリア、理想を追求し過ぎて恋愛に慎重なカメラマンのダニエル、60歳の誕生日を迎え自分の将来を考え始めたマリアの物語が描かれる。年代や人種、文化の異なる女性たちが、自分なりの決断に至り踏み出すまでの過程が描かれた心揺さぶる物語が集まった。
本作は2シーズンを通じて2度のBAFTAにノミネートされるなど高い評価を受けており、シーズン3の製作も決定済み。そんなシーズン3では、オスカー女優のケイト・ウィンスレットと娘のミア・スレアプレトンが親子共演すると報道されており、次シーズンに向けても期待が高まる。
日本のコラムニストやライターから観賞コメントが到着
BS 10スターチャンネルでの12月6日(火)の放送開始を記念して、『I AM 私の分岐点』をひと足先に鑑賞した日本のコラムニストやライターから共感の声が寄せられた。
児玉美月(映画執筆家)
家庭を築き子供を産み育てることが女性の最たる幸せだといわれる世界にひとり生きる女性にとっては、誰かの微笑みも、眩い日差しも、かけられる言葉も、つねにかすかな痛みを伴うものであることを、ジェンマ・チャンは繊細なニュアンスで表現している。
辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)
辛い時は一人で泣いて、自力で復活する強い女性たち……。その姿に自分のこれまで流した涙が癒され、一話観るごとにエンパワーメントされました。
西森路代(ライター)
どの話の主人公たちも、誰かに期待し、裏切られ、自分なりの決断をする。いくつになっても惑う主人公たちは一見、脆く見えるかもしれないが、だからこそ自分の隣にいるような感覚が持てるのだろうか。
野中モモ(ライター・翻訳者)
「みんな最初は見知らぬどうし」とは言うものの、はたしてこの人は時間をかけて知り合う価値があるのだろうか? 普遍的かつ現代的な恋の悩みに迷い決断するレティーシャ・ライトが、繊細な表情を見せてくれる。
古舘理沙(寄席演芸興行師/コラムライター)
年齢も人種も職業もバラバラの女性がそれぞれ抱える生きづらさは、「彼女たちの」問題? 各エピソードの主人公が出会い、手を取り合って「世界」を変える未来が観たい異性愛が彼女たちに与えなかった、自由を武器にして
真魚八重子(映画評論家)
6人の女性全員に自分の断片を観た。想像力さえあれば、他人事の話はひとつもない。わたしたちはこういった問題と、それとなく折り合いをつけて暮らしている。このドラマはそれぞれが鋭利な特徴によって、目をそらさず熟考する機会を与えてくれる。
よしひろまさみち(映画ライター)
生きていくことはドラマだけど、山あり谷あり大事件だらけじゃない。ひっそり忍び寄る不安、苦悩、そして決断。さまざまな女性たちの苦境で、メリーゴーランドのようにめぐる感情を描き出す
<配信および放送情報>
『I AM 私の分岐点』 (全6話)
【配信】 「スターチャンネルEX」<字幕版・吹替版> 全話配信中
ex.star-ch.jp/special_drama/QEhga
【放送】<字幕版・吹替版>シーズン1(全3話)、シーズン2(全3話)続けて放送
【STAR1 字幕版】 12月6日(火)より 毎週火曜よる11:00 ほか
※STAR1にて12/4(日)午後2:00~ シーズン1第1話無料放送
【STAR3 吹替版】12月8日(木)より 毎週木曜 よる11:00ほか
(フロントロウ編集部)