ジェニファー・ローレンスが、主演作『ハンガー・ゲーム』の撮影でダイエットすることを拒否していた。その理由は、観客の若い少女たちの存在。(フロントロウ編集部)

ジェニファー・ローレンスの信念

 映画『世界にひとつのプレイブック』や『アメリカン・ハッスル』などで知られるオスカー俳優のジェニファー・ローレンスは、2012年から2015年にかけて公開された『ハンガー・ゲーム』シリーズの主演としても有名。

 殺人サバイバルゲームで力を発揮して生き残るカットニスは、戦場という場にふさわしい衣服で身を守り、過度に性的なデザインにされておらず、多くの少女が憧れた。一方で現場では、演じたジェニファーが“体型”については闘っていたという。米Varietyによるトーク企画Actors on Actorsで、ジェニファーが振り返った。

 「私は若く、成長中で、ダイエットが出来なかったこともありましたが、カットニスの仮装をするであろう女の子たちが、体重を気にして仮装できないと思ってほしいかにも疑問がありました。そしてそれ(体重を気にすること)を自分の脳みそに染み込ませるわけにもいかなかった」

画像: ジェニファー・ローレンスの信念

 映画やドラマ、広告などで映し出されるのが痩せている女性ばかりで、それが多くの少女や女性に“痩せていなければいけない”という抑圧を押しつけることは問題になってきた。最近では変化も見られるが、ジェニファーは2012年から行動を起こしていたという。

 彼女は英BBCによる2013年のインタビューでも同様の思いを語っており、「私たちは、若い女の子たちが見ることになるイメージをコントロールすることができます。女の子たちはすでに、手に入れられることのない身体のイメージを多く目にしています。この業界で、そこから脱却できたことは素晴らしい機会でした」と、制作陣も彼女の意思に賛同したことに誇りをのぞかせていた。

 キャスティングやデザインなど、様々な側面から作られている制作物に意図が入らないことはない。つまり、ジェニファーが話したとおり、イメージはコントロールできるもの。そのため、それが誰にどのような影響を与えるか、特定の誰かには効果的であっても、他の人々や社会には有害ではないのかといったことを考えたうえで制作される必要がある。

(フロントロウ編集部)

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