『ウォーキング・デッド』や『ミナリ』で知られるスティーヴン・ユァンは、過去に薬物を使っていたことがあるという。海外には薬物依存症だったことを公表している俳優は多いが、どう乗り越えたのだろうか?(フロントロウ編集部)

スティーヴン・ユァンも薬物使用経験あり

 最近では、映画『ミナリ』や『NOPE/ノープ』に出演し、高い評価を受けているスティーヴン・ユァン。今年で40歳となる彼が世界に知られるようになったきっかけは、2010年に放送開始となったドラマ『ウォーキング・デッド』で、彼はシーズン1からシーズン7まで出演し、大きな人気を誇った。

 そんな彼は、米WSJのインタビューで、「私は多くの面で遅咲きでした」と話す。だからこそ、『ウォーキング・デッド』で有名になってからは、はしゃいで薬物を使うこともあったという。

 「失った時間を取り戻すために、そういった物を結構楽しんでましたね」と言うスティーヴンによると、薬物は彼の考えを「スローダウン」させるのにとても役立ったそう。というのも、彼は考えすぎてしまう性格だそうで、「4歳の頃からそんな感じなんです。ここ(カナダ)に来た時から、僕の頭は自己防衛のためのハイパードライブになった。何かに熱中し、考えに飲み込まれることもできる」とのこと。

画像: スティーヴン・ユァンも薬物使用経験あり

 ショービズの世界では、より一層薬物を手に入れることが簡単で、依存症になり苦しんだ経験を告白している俳優は少なくない。しかしスティーヴンはそれに依存することはなかったよう。さらには、「DMTを使ったり、toadを舐めたり(※)することは普通になっていますよね。僕はしたことがないけど、いつかしてみたいです」という驚きの発言も飛び出した。

 ※DMTは自然植物から取れる幻覚作用を持つ物質。Toadは直訳するとヒキガエルのことで、ある種類のヒキガエルから5-MeO-DMTという成分を採取することができる。5-MeO-DMTはDMTの4~6倍強力だという。昔はヒキガエルの背中を舐める方法があったが、最近では液体のものが主流。

MCU俳優やコメディアン、海外では薬物経験がある俳優は多い

 スティーヴンは依存症にならなかったが、アメリカにおいて薬物依存症に苦しんだ経験を明かしている有名人は少なくない。その経験者が立ち直るのに必要だったものには、リハビリと周囲のサポートといったものが含まれる。

 MCUのアイアンマンとして有名なロバート・ダウニー・Jr.は若い頃から薬物依存に苦しみ、1990年代には薬物関連の容疑で何度か逮捕されたこともある。そんな彼は、依存から脱却するために12段階のリハビリプログラム、セラピーセッション、瞑想、運動を経験した。彼はその期間に得たサポートの恩を次に繋げたこともある。彼の息子も薬物依存を抱え、逮捕されたことがあるが、その際に彼は、家族一丸となって息子をサポートしていくとコメントを発表している。

画像: MCU俳優やコメディアン、海外では薬物経験がある俳優は多い

 彼の他にも、子役として活躍したドリュー・バリモアは、薬物の使用によって13歳でリハビリ施設に入所。『クィア・アイ』でその優しさから人気のジョナサン・ヴァン・ネスは2度リハビリ施設に入所した経験がある。

 また、依存症はそう簡単に治るものではなく、ショービズの世界における悪い誘惑も問題。アルコールや薬物への依存を抱えていた俳優の故コリー・モンティスは、それらから距離を置いていた時期にあるパーティーで共演者からお酒を勧められたとされており、スタッフの1人は、それが彼を破滅に向かわせたと証言した。

 一方で、コメディアンで俳優のロビン・ウィリアムズは、自身が苦しみを経験していたからこそ、『ミセス・ダウト』で自分の息子を演じた子役のマシュー・ローレンスに、「ドラッグはやるな。とくにコカインは。私のトレーラーに来た時に、こんな状態になっているのを見ただろう?それが理由だ。そして私は残りの人生を闘わなくてはならない。なぜなら過去10年をとても愚かなことを毎日して過ごしたからだ。それ(ドラッグ)をやるな」と厳しく伝えていたという。マシューはそのおかげで薬物に手を出さずにこられたという。

 また、アメリカサッカー界のカリスマ選手ミーガン・ラピノーは、兄が薬物依存に苦しんできたことを明かしており、「理由がなんであれ、麻薬はブライアンに深く入りこんでしまった。彼には刑務所が必要だったんじゃない。彼には薬物からのリハビリが必要だった」と語っている。

(フロントロウ編集部)

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