元フージーズのプラーズ・ミシェルが、マレーシアの大富豪ジョー・ロウの巨額汚職事件に関わったとして起訴されている事件で、4月3日、俳優のレオナルド・ディカプリオが裁判の証言台に立った。

ウン十億円の寄付、豪華なパーティー…富豪とセレブリティの関係が明らかに

 この裁判は、ローリン・ヒルを中心に結成された3人組ヒップホップグループであるフージーズのメンバーだったプラーズ・ミシェルが、マレーシアの巨額汚職事件“1MDB事件”の首謀者ジョー・ロウ被告のパイプ役となり、アメリカの大統領選挙に不正な資金を流し込んだ疑いをかけられているもの。

画像: プラーズ・マイケル

プラーズ・マイケル

 レオナルド・ディカプリオは今回、ロウ被告と関わりの深い第三者として証言。なお、レオナルドはあくまで証言者として呼ばれただけで、事件には直接関わっていない。

 今回の証言で注目されたのは、レオナルドとロウ被告の経済的な関係について。そしてそのなかで、セレブリティたちが日常的に参加している豪華なパーティーの様子が明らかになった。

 月曜日の証言台で、レオナルドは「ロウ氏のことは、多くの人脈を持つ巨大なビジネスマンだと理解していた」「彼はビジネス界の天才であり、大きな成功をおさめた」と説明した上で、ロウ被告とアメリカの政治について話が及んだ際、ロウ被告が2012年の大統領選挙に先立ち、民主党に2,000万~3,000万ドル(約26億円~約39億円)の「莫大な貢献」をしようと考えていることを明かされたと証言した。

 レオナルドによると、ロウ被告と初めて出会ったのは、2010年ラスベガスで開催されたパーティ会場。

 その後数年に渡り、レオナルドはロウ被告から「多くの豪華なパーティー」に招待され、ミランダ・カーやパリス・ヒルトン、アリシア・キーズ、ブリトニー・スピアーズといった、ロウ被告から招待されたその他大勢のセレブリティとともに参加。ある年の大みそかは、プライベートジェットでオーストラリアからラスベガスへ移動し、1日に2回の新年パーティーを一緒に祝ったという。

画像: ジョー・ロウ被告(右)はレオナルド・ディカプリオの映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』にも出資した。

ジョー・ロウ被告(右)はレオナルド・ディカプリオの映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』にも出資した。

 数々のセレブリティの中でも、レオナルドはロウ被告に特に気に入られていたと見られる。ロウ被告はレオナルドの慈善財団に定期的に寄付をするようになり、2013年にはレオナルドの主演映画『ウルフ オブ ウォール ストリート』に制作資金の一部を提供。また、ロウ被告は、レオナルドが運営する環境保護団体に、320万ドル(約4.2億円)相当のピカソの作品と、920万ドル(約12億円)するバスキアの作品を寄付したという。

 ただ、レオナルドは、2015年頃にロウ被告が金融取引に関して捜査を受けていると知った時点で連絡を絶ったと証言。その後、被告から寄付されたアート作品などは当局に引き渡している。

 ちなみにこの日、静かな口調で証言を続けたレオナルド。あまりに口調が静かすぎて、より大きな声ではっきり話すよう何度か求められていたという。

This article is a sponsored article by
''.