ともに子役出身で、若い頃に不適切なことを経験をしたことがあるというドリュー・バリモアとブルック・シールズが、セクハラや性暴力の告発を促すMeToo運動が盛んになったときに「声を上げられない」と感じた理由を語った。(フロントロウ編集部)

ドリュー・バリモアとブルック・シールズから見たMeToo運動

 ドリュー・バリモアブルック・シールズが、セクハラや性暴力の告発を促すMeToo運動をめぐって共通の葛藤を抱えていたことを、ドリューが司会進行を務めるトーク番組『The Drew Barrymore Show(原題)』で明かした。

画像: ドリュー・バリモアとブルック・シールズから見たMeToo運動

 MeToo運動は、2017年にハリウッドの大物映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインが、複数の女性からセクハラや性的暴行を告発されたことがきっかけで世界中に広がったムーブメントで、「私も(被害者である)」という意味の「Me Too」というハッシュタグを使って同様の被害にあったことを告白する人が相次いだ。ドリューとブルックはともに元子役で、2人とも子どもが経験すべきではないことをたくさん経験してきたが、MeToo運動が盛んになったときに自分たちは“声を上げられない”と感じていたという。

 ドリューから、「MeToo運動についてどう思いますか?私は自分がその戦いの中心にいるとは思えませんでした。というのも、私は幼い頃に不適切なことをたくさん経験してきましたが、責任の所在がどこなのか、自分がどんな状況に置かれていたのか、今でもまだ混乱しているからです。私たちはまだ子どもでした。あなたはあのムーブメントにどんな影響を受けましたか?自分も声を上げることができると思いましたか?」と切り出されたブルックは、「いいえ。(いいえと答えた理由は)自分がその思想や活動の範囲のどこに位置するのかがわからなかったからです」と言うと、こう続けた。

 「私は自分の経験をどう解釈していいかわかりません。なぜなら、(自分が経験してきたことに)私は罪の意識を感じさせられ、同時に、自分自身に対してヴィクティム・シェイミング(被害者非難)をするようになったからです。私たちはとても若かったので、申し訳ない気持ちになれなかったというのが妥当なところです。当時はそれが何なのか知りませんでした。知らなかったから、声を上げるよう呼びかけられても、『いいえ、そこまでいっていません。何も起きていません』という反応をしてしまったんです」

 ブルックの話を聞いたドリューは、「私もまさにそんな気持ちでした」と同意。続けて、「自分は声を上げられない気がしていました。そういったムーブメントが起きたことは嬉しかったのですが、私は(白黒はっきりしない)グレーで、奇妙で、当時は間違っているとわからなかったことをたくさん経験しすぎたんだと思います」と語った。

 ちなみに、MeToo運動が活発化したときは声を上げることができなかったブルックだが、最近になってドキュメンタリー『Pretty Baby: Brooke Shields(原題)』で、まだ性的なことに鈍感だった14歳のときに出演した映画『青い珊瑚礁』で演じた過激なシーンを「今では許されない」と非難すると同時に、大学を卒業して間もない22歳のときに性的暴行を受けたことを告白している。

 一方のドリューは、MeToo運動が始まった2017年に開催された米Glamour主催のWomen of the Year Awardsで、「(昔の)私は喧嘩っ早かったから、誰も私にちょっかいを出しませんでした」と過去にセクハラや性被害を受けた経験はないと否定していたが、今回のブルックとの対話で「グレーで、奇妙で、当時は間違っているとわからなかったことをたくさん経験しすぎた」と話し、その当時には認識できなかったが今思い返すと不適切な経験をしたことを示唆した。(フロントロウ編集部)

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