エマ・ワトソンが俳優業をお休みしているワケ
映画『ハリー・ポッター』シリーズのハーマイオニー役や実写版『美女と野獣』のベル役で知られるエマ・ワトソンが、ここ数年、俳優としての活動を休止している理由を英Financial Timesに語った。
エマは、今回のように雑誌のインタビューに応じたり、セレブが集まるイベントに出席したり、『ハリー・ポッター』の特番に出演したり、表舞台から姿を消したわけではないが、2019年公開(※日本は2020年公開)の映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』を最後に俳優業から遠ざかっている。
その理由についてエマは「正直なところ、あまり幸せではありませんでした。(閉じ込められたように)少し窮屈に感じていました」と言うと、こう続けた。
「私が本当にツラいと思ったのは、自分があまりコントロールできないものを、外に出て売らなければならなかったことです。作品を背負って、ジャーナリストから『これはあなたの視点とどう一致するのか?』と聞かれたとき、製作のプロセスに関わっていないにもかかわらず、作品の顔や代表者として振る舞うのはとても難しいことでした。声をあげることも、発言することもできないのに、責任を負わされることに苛立ちを覚えるようになりました。そして、もし誰かに非難されたとしても、自分を嫌いにならない方法で、『はい、失敗しました。私の決断です。もっとうまくやるべきでした』と言えるようなものの前にしか立ちたくないと思うようになりました」
ちなみに、『ハリー・ポッター』に出演していた頃から、周囲の人たちに「監督やプロデューサーをするべきだ」と言われていたというエマは、2022年にプラダ(Prada)の広告キャンペーンで監督と主演の両方を務めた。現在はそういった裏方の仕事にも興味を持っているが、俳優業への復帰にも前向きだそうで、再び演技をするつもりはあるのかと聞かれ「はい、もちろんです。でも、ふさわしい作品をじっと待ってるのも幸せなんです。私は自分の仕事を愛しています。自分を色々な顔や人格に分断せずに済む方法を見つけることが必要だと思っています。もうロボットモードに切り替えたくないんです」と答えている。(フロントロウ編集部)