生理がある人の誰もが必要な生理用品。そんな生理用品を必要なときに無料で受け取れるサービスや、必要な人のもとへ生理用品を寄付できる取り組みをご紹介。(フロントロウ編集部)

生理中に必要な生理用品を取り巻く問題や困りごと

 人類の約半分が35~40年間経験するとされている生理。生涯のうちに訪れる生理の回数は約450~500回と言われていて、生理期間を毎月5日間として考えると、なんと生涯で合計6年半前後もの期間が生理中ということになる。

画像: 生理中に必要な生理用品を取り巻く問題や困りごと

 生涯で合計6年半前後もの期間付き合っていく生理は、それに付随して起こる心身の不調や悩みが多いだけでなく、生理用品の入手においてもさまざまな問題が指摘されている。

 金銭的な困窮や経済的DV、ネグレクトといった問題によって、必要な生理用品の購入や利用ができない状況にある人たちが存在することや、海外では無償配布や生理用品への課税撤廃などが進むなか、日本では軽減税率(生活必需品)の対象外で贅沢品に値する10%の消費税がかかることなど、生理用品を取り巻く問題は多い。

 この生理用品の入手にかかる問題を解消すべく少しずつ増えているのが、必要な時、必要な人に生理用品を届ける取り組み。急な生理など必要なときに無料で生理用ナプキンが受け取れるサービスや、生理用品を必要としている人のもとへ寄付できる取り組みを紹介。

「OiTr」:必要なときにナプキンが受け取れる

 自宅以外の場所で急に生理になったときや、手持ちの生理用品を使い果たして困ったときなど、必要なときに助けてくれるのが生理用ナプキンを無料で提供するサービス「OiTr(オイテル)」。

画像1: 「OiTr」:必要なときにナプキンが受け取れる

 「OiTr」は、「トイレットペーパー同様に無料で生理用品が常備される世の中にしたい」という願いから2021年8月に本格開始。駅ビルやショッピングセンターなどの商業施設、オフィス、学校、公共施設などの女性用個室トイレに、生理用ナプキンを常備し無料で提供している。

 ディスペンサーに備えられたデジタルサイネージを通じて動画広告(無音声)の配信を行ない、その収益により日常的に必要なサニタリー用品である生理用ナプキンを無料提供。2023年4月末時点で全国24都道府県、179施設に2,500台設置されている。

画像2: 「OiTr」:必要なときにナプキンが受け取れる

 使い方は簡単で、無料でDLできるOiTrアプリを起動し、画面の取り出しボタンをタップ。そのままスマートフォンをディスペンサーに近づければ、取り出し口から生理用ナプキンが1枚出てきるシステム。ちなみにOiTrアプリには、現在地周辺にあるOiTr設置導入施設をマップから探す機能も。突然の生理で困った時に簡単に設置場所にアクセスできる。2023年4月末時点でアプリは60万ダウンロードを超えている。

画像3: 「OiTr」:必要なときにナプキンが受け取れる

OiTr公式サイト:https://www.oitr.jp/

「Red Box Project」:必要な人にナプキンを寄付できる

 寄付することで生理中の学生のもとに生理用品を届けられるのが、チャリティー団体であるRed Box Japanの取り組み「Red Box Project」。

画像1: 「Red Box Project」:必要な人にナプキンを寄付できる

 2017年にイギリスで始まった社会活動「Red Box Project」は、学校に無料の生理用品を詰めた赤いボックスを提供し、生理中の若者を支援することを目的にスタート。日本ではRed Box Japanによって2019年より行なわれている。

 Red Box Japanは、生理用品の提供を通して安心して学校に通い学習できる環境を提供し、「生理用品をみんなが使える」を当たり前にすることをミッションとして活動しており、学校をメインに公共施設やスポーツ施設にも赤いボックスを提供。2023年5月現在で、日本全国500の学校・教育機関・公共施設にレッドボックスを導入してきた。

画像2: 「Red Box Project」:必要な人にナプキンを寄付できる

 そんなRed Box Japanの「Red Box Project」は、誰でも寄付に参加することが可能。5,000円の寄付で、1人の学生の年間の生理用品を提供できる。オンラインや銀行振込、郵便振替で寄付ができるので、活動を支援したい人は公式サイトをチェック。

画像3: 「Red Box Project」:必要な人にナプキンを寄付できる

Red Box Japan公式サイト:https://redboxjapan.org/

 必要な時にナプキンが受け取れるサービスや、必要な人にナプキンを寄付できる取り組み。誰もが安心して生理期間を過ごせるようにするために、このようなサービスや取り組みは増えつつあるので、身近な場所で利用できるものがないかぜひ調べてみて。(フロントロウ編集部)

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