Netflix『私の”初めて”日記』、最終シリーズとなるシーズン4が配信開始。主演女優のマイトレイ・ラマクリシュナンが、役と共に成長した4年間と、タミル系俳優としての思いを語った。(フロントロウ編集部)

世界ランク1位の話題作! 多様性が描かれた画期的な学園ドラマ

 勉強ができて弁も立つが、感情のコントロールが苦手で、優等生なのに問題児なインド系アメリカ人女子高生デービーが、イケてる高校生を目指して恋に友情に奮闘するNetflixオリジナルドラマ『私の”初めて”日記』。最終シーズンとなるシーズン4が6月8日に配信開始になると、すぐにNetflix世界ランキングで1位となった(※FlixPatrol調べ)。思いっ切り笑ってホロっと泣ける人気コメディドラマの最終シーズンでは、デービー達はついに高校卒業を控える最終学年”シニア”イヤーに。

 『私の”初めて”日記』はその内容もそうだが、実際のアメリカ社会を描いた、適切なレプリゼンテーションがある学園ドラマとしても高く評価されている。主人公デービーはインド系アメリカ人、学校一のイケメンであるパクストンは日系アメリカ人、デービーの親友でありロボット工学チーム唯一の女子部員にして部長のファビオラはシーズン1で両親にレズビアンであることをカミングアウトしたが、ラテン系の父親とアフリカ系アメリカ人の母親を持ちと、皆多様なバックグラウンドを持つ。また、パクストンの妹はダウン症の設定で、実際にダウン症の俳優が演じている。

主演マイトレイ・ラマクリシュナン、南アジア系のストーリーをテレビで観ることはないに等しかった

 このドラマの主人公デービー役のマイトレイ・ラマクリシュナンは、タミル系カナダ人。本格的な演技は今作が初めてだった。17歳~21歳という時期に演じた役は自身の人間形成にも大きく影響しているそうで、Peopleのインタビューで、「私は本当にデービーと一緒に成長しました。だって、17歳から21歳。役と同じで4年間ですよ?」「4年間の高校生活、4年間の撮影と作品のリリース。だから間違いなく私を形作ったと言えます」と語った。

画像: 主演マイトレイ・ラマクリシュナン、南アジア系のストーリーをテレビで観ることはないに等しかった

 マイトレイの両親はスリランカからカナダへ渡ったタミル人難民。そんな彼女にとって、欧米のテレビや映画で自身の文化を目にすることはないに等しかったという。「リアルなレプリゼンテーションどころか、とりあえずいるだけというレベルでさえレプリゼンテーションがほとんどない」とCNNで語ったマイトレイ。だからこそ、「多くの感情を持ち、多面的な能力を持つキャラクターを演じることができた」ドラマに出演できたことは本当に素晴らしい機会だったとした。 

 自身がテレビで見られなかった存在に自身がなるという経験をしているマイトレイ。だからこそ、自身が視聴者に与える影響については真剣に考えてきたという。例えば、シーズン1が配信された時には、南アジア系の女性たちが、“デービーは自分の文化の特定の部分を反映していない”とがっかりする声を聞いたという。この経験によって自分にとってタミル人であるとはどういうことなのかをより深く考えるようになり、多様な国籍や文化が存在する南アジアの文化すべてを反映することは実現不可能だが、より自分のルーツに忠実になることが一番の答えだと考え、撮影現場での食事のシーンでは「ここはサモサじゃなくて、イドゥリとサンバルにしよう」と提案するなど、当事者である自分のルーツを制作に反映させることにより積極的になったという。

 前3シーズンでは、学校一のイケメンであるパクストンと、いけ好かない優等生ベンの間で揺れたデービー。今シーズンではラテン系不良少年イーサンも登場。最終シーズンでのデービーの恋の行方も気になる。(フロントロウ編集部)

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