約40名のインタラクターたちが体験の楽しみを“広げる”
ホグワーツ魔法魔術学校への入学許可証を受け取ることを夢見るすべての魔女、魔法使い、そしてマグルのために、2023年6月16日、「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ‐ メイキング・オブ・ハリー・ポッター」にて映画『ハリー・ポッター』の世界の扉が開かれる。
東京ドーム2個分の広大な敷地に建つスタジオツアー東京は、映画『ハリー・ポッター』の世界を歩いて楽しむウォークスルー型のエンターテイメント施設。映画で観たセットや小道具、衣装を間近で見られたり、エクスペリエンスを体験できたりするだけでなく、スクリーンでは見えなかったディテールや、一つひとつのシーンやキャラクターの背景にある細やかな制作技術を初めて知ることができる。そして最後には、世界最大級だというグッズショップが待つ。
スタジオツアー東京の最大の楽しみは、映画の世界に没入できることなのは間違いない。それは映画のファンが期待していくことだろうし、スタジオツアー東京はその期待に十二分に応えている。しかしこの施設のエンターテイメント性をネクストレベルに上げているのが、フロアに配置されているインタラクターと呼ばれる約40名のスタッフたち。一般的なテーマパークのスタッフにはキャストやクルーといった言葉が使われるが、スタジオツアー東京では「インタラクター」という。言葉のとおり、ゲストと交流(インタラクト)して体験の楽しみを“広げる”のが彼らの役割。
ここで“広げる”を強調しているのは、まさに彼らの存在意義がそれだから。この日の体験中は、歩きながら次々と現れる映画の世界にゲストたちは夢中になっていたが、インタラクターが通りすがりに発したひと言がゲストたちに新たに視点を与える、というシーンが多かった。その内容は、“目をこらすとあそこにあれがある”というイースターエッグに近いものもあれば、“この床石が映画で選ばれたワケ”というトリビア的なものもあったが、どれも一見では気づかないことばかりだったため、ワッと盛り上がることが多く、「え?どれですか?」「あれです!」と見知らぬゲスト同士での交流にまで発展していた。ゲストたちはそれぞれのペースで映画の世界を楽しんでいたが、ヒントをインタラクターたちがたびたび落としていくので楽しみが広がる、というエンターテイメントの提供がそこにあった。
一方、箒に乗れるブルーム エクスペリエンスやクィディッチの観客になれるクィディッチ エクスペリエンスなどでは、ゲストたち全員が参加するようにインタラクターたちが声を上げ、巻き込み型のパフォーマンスを見せる。
インタラクターの役割について、スタジオツアー東京のヘッド オブ ショー エクスペリエンスの小野里尚樹氏はこう語る。「パフォーマンスとホスピタリティはコインの裏表だと思っています。(エクスペリエンスで見せる強めな)パフォーマンス力で施設を楽しんでいる人に毎回積極的に話しかけると、『うるさいな、放っておいてよ』となってしまうと思うんです。いかに見守りながらお手伝いできるか、丁寧に対応できるか、というメリハリのつけ方についてはスタッフに強く伝えています」。
ゲストたちを見守るシーンではホスピタリティで対応し、ゲストたちを盛り上げるシーンではパフォーマーへと切り替えるという姿勢は「日本独自のサービス」だとして、スタジオツアー東京のオープンに合わせて来日したイギリスの最高責任者であるサラ・ルーツ氏も、日本のインタラクターを見て「アメージング。よくここまで育ててくれた」と感激していたという。
インタラクターによって補足するタイミングや情報は異なるだろうし、その場にいるゲスト同士のやり取りによって体験は異なってくるだろう。その日、その場での独特な体験が期待できるスタジオツアー東京は6月16日(金)にオープン。
© WIZARDING WORLD characters, names, and related indicia are & ™ Warner Bros. Entertainment Inc. Publishing Rights JKR. (s22)