ベラ・ラムジーが「ノンバイナリー」と「代名詞」について語る
今年1月、ノンバイナリー(※)であることをカミングアウトしたドラマ版『THE LAST OF US』のベラ・ラムジーが、自分は撮影現場では堂々としているがそれ以外の場所ではとてもシャイで、その内気さがカミングアウトするのを難しくしたと英Vogueに語った。
※binary(2元)とnon(ではない)という英語から作られた言葉ノンバイナリー(nonbinary)は、男女どちらかという2元の考えに当てはまらない人たちを表す。
「私はその言葉(ノンバイナリー)とずっと闘ってきました。ただ流行に流されているだけだと思われるのが嫌だったんです。でも、私がどういう人間なのかを人に説明するには、とても簡潔な方法なんです」
ベラがノンバイナリーであることをカミングアウトしてから数ヵ月が経つが、本人いわく、まだ新しい状況に完全に慣れたわけではないそうで、「代名詞にまつわる不安は大きかったです。『THE LAST OF US』の放送が始まったばかりの頃は、『みんな、私のことを“彼女(She)”と呼ぶ。みんなには私が“彼女”に見えるから。別にかまわない』と思っていました。ただ、声を上げられるようになった今、“They(彼ら)”が私にとって最も真実味があります。それが1番自分らしいと思います」と言うと、こう続けた。
「自分が何者なのか完全にわかることはなく、つねに進化しているのです。でも、私が100%ストレートではないことは、みんなに伝わっていると思います。私はちょっと波があるんです。というのが、私の好きな言葉です」
ちなみに、『THE LAST OF US』のスタッフはベラにとても協力的で、楽屋には普通のブラジャー、バインダー、スポーツブラなど何種類もの下着が用意されていたといい、彼女にプレッシャーをかける人はひとりもおらず、衣装担当のスタッフからは「今日、あなたにとって一番快適なものを選んでね」と言われたという。
また、『THE LAST OF US』の共演者で、トランスジェンダーの妹がいるペドロ・パスカルは自身にとってよき理解者で、「彼はいつも私の背中を押してくれているような気がしていました」と明かした。(フロントロウ編集部)