17歳の学生を装ってルイジアナ州の高校に入学した28歳の女性が、それを手伝った母親とともに逮捕された。アメリカでは1月にも、20代が高校生を装い逮捕されたばかり。

出生証明書を偽造してまで高校に入学したかった理由は?

 アメリカのルイジアナ州にあるハーンビル高校に、28歳の女性が年齢を詐称して入学していたことが判明し、不正入学を手伝った母親とともに逮捕された。

 ルイジアナ州セントチャールズ郡保安官事務所によると、28歳の女性は、ホンジュラスからの偽造パスポートと偽の出生証明書を使い、2022年6月18日にハーンビル高校に入学。それから約1年間、高校に通い続けたという。

 不正入学が発覚したのは、学校関係者からの通報がきっかけだった。保安官事務所は2023年5月29日、ハーンビル高校の関係者から、17歳と記録されている女子生徒が実際には20代の可能性があるとの通報を受けたという。捜査の結果、女性の不正入学が判明したが、この女性のその他の犯罪行為・不適切行為については現在のところ確認されていないそう。事件では、不正入学を手伝った46歳の母親も逮捕された。

 現地時間6月14日に開かれた記者会見で、女性が不正入学したのは単に「英語が学びたかった」からだったと保安官事務所は説明。グレッグ・シャンペイン保安官は事件について「今回の事件の背景に悪意はなかった」と語り、「女性は学校に通い、自分のことに集中し、勉学をこなし、問題を起こすこともなかった」と説明。しかし、女性らが公文書を偽造したのは「誤った判断」であり、わざわざ学校に不正入学せずとも、ESLやGEDプログラム(成人教育を提供するプログラム)など、他に「はるかに良い選択肢」があったはずだと述べた。女性は文書偽造の罪で最大5年の実刑を受ける可能性があるという。

 成人が高校生を装ったという珍事件。ただ、アメリカでは2023年1月にも似たような事件が起こっている。29歳の女性がニュージャージー州にある高校に虚偽の書類を提出して入学し、4日間授業に出席したというこちらのケースでは、孤独を感じ、学生時代に戻りたかったという理由で不正入学が行われたという。

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