©THE INK CONNECTION - HIGH SEA - CIRTA FILMS - SCOPE PICTURES FRANCE 2 CINÉMA - LES PRODUCTIONS DU CH'TIHI - SAME PLAYER, SOLAR ENTERTAINMENT
第72回カンヌ国際映画祭「ある視点」部⾨に出品された『パピチャ 未来へのランウェイ』のムニア・メドゥール監督が⼿がけ、『コーダ あいのうた』のトロイ・コッツァーが製作総指揮を務めた『裸⾜になって』が7月21日(金)公開より公開される。今回、主人公フーリアを演じるリナ・クードリのメイキングショット8点がリナや監督のコメントと共に解禁となった。(フロントロウ編集部)

映画『裸⾜になって』とは

画像1: 映画『裸⾜になって』とは

 7月21日(⾦)公開のムニア・メドゥール監督作品『裸⾜になって』。北アフリカのイスラム国家、アルジェリアで、内戦の傷が癒えきらぬ不安定な社会の中でバレエダンサーになることを夢⾒るフーリアは、貧しくもささやかな⽣活を送っていた。しかしある夜、男に階段から突き落とされ⼤怪我を負い、踊ることも声を出すこともできなくなってしまう。すべてを失い、死んだも同然の抜け殻となったフーリア。そんな失意の中、彼⼥がリハビリ施設で出会ったのは、それぞれ⼼に傷を抱えたろう者の⼥性たちだった。「あなたダンサーなのね。わたしたちにダンスを教えて」。その⼀⾔から始まったダンス教室で、フーリアはまた再び“⽣きる”情熱を取り戻していく。

画像2: 映画『裸⾜になって』とは

ムニア・メドゥール監督xリナ・クードリ、再び女性の物語を伝える

画像: ムニア・メドゥール監督xリナ・クードリ、再び女性の物語を伝える

 本作を⼿がけたムニア・メドゥール監督とは、『パピチャ 未来へのランウェイ』(2019)以来、2度⽬のタッグとなるリナ・クードリ。『パピチャ』ではテロが頻発し、⼥性たちが理不尽に社会的に抑圧される1990年代の内戦下のアルジェリアを舞台に、命懸けでファッションデザイナーの夢を追いかける少⼥を演じ⾼評価を獲得し、フランスのアカデミー賞とも⾔われるセザール賞有望若⼿⼥優賞を受賞した。

 その後、ティモシー・シャラメと共演を果たしたウェス・アンダーソン監督『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(2021)や、ディオールが全⾯協⼒した『オートクチュール』でも主演を務めるなど躍進⽬覚ましい彼⼥が、本作では、男から振るわれた暴⼒のショックによって、声と⾝体の⾃由を失ったダンサーのフーリアを熱演する。

『パピチャ』とリンクする物語、1人の女性を通して伝えるアルジェリアの歴史

 リナ・クードリは、ムーニア監督と同様、舞台となったアルジェリア出⾝であり、内戦から逃れるため、両親とともにフランスに移住した経歴を持つ。「私たちが『パピチャ』を撮り終えたばかりの頃、ムニアはすでに『裸⾜になって』の脚本をほぼ書き終えていたんです。そして彼⼥はその時すでに私に『裸⾜になって』について話してくれていました」

 「私たちは『パピチャ』で描かれる90年代、つまりは内戦の真っ只中であるアルジェリアと、『裸⾜になって』で描かれる現在のアルジェリアを並列に描きたかったんです。というのも、90年代のアルジェリアは私が⽣まれた時代であると同時に、ムニアが育った時代だから」とその想いも語っている。

画像1: 『パピチャ』とリンクする物語、1人の女性を通して伝えるアルジェリアの歴史

 本作の脚本も⼿がけたムニア・メドゥール監督は「アルジェリア社会を舞台に、現代の問題や、⼈間と⾔語の豊かさをもっと掘り下げたいという気持ちがあった」と⾔う。北アフリカのイスラム国家であるアルジェリアは1990年代に“暗⿊の⼗年”と呼ばれる内戦が勃発、その治安回復と同時に膨⼤なテロ事件が起き、20年以上が経った今でも癒えない傷が⼈々の⼼に隠されているのだ。

 「『裸⾜になって』では、事故による変化に苦しむ若いダンサーの物語を語ることで、現在のアルジェリアの歴史に再び踏み込むことにした」「私は元々、ドキュメンタリー映画出⾝だから、映画でフィクションに書き直すために、⾃分の記憶の奥や体験に迫るのが好きなの。私⾃⾝、事故でかかとを複雑⾻折した後、しばらく動けず、⻑いリハビリをしたことがあって、孤独や寂しさ、障害、そして何よりも再起について語りたいと思っていたのよ」と明かした監督は、「フーリアは再⽣して、最終的にはもっと強い⼥性、つまり彼⼥⾃⾝になる。耐えることにより偉⼤になったフーリアのヒロイン像は、傷つきながらも⽴ち上がるアルジェリアのイメージを想像して出来上がったわ」と語った。

画像2: 『パピチャ』とリンクする物語、1人の女性を通して伝えるアルジェリアの歴史

1日8時間のダンスの特訓を8ヵ月、役作りの苦労を明かす

画像1: 1日8時間のダンスの特訓を8ヵ月、役作りの苦労を明かす

 「どうしても⾃分のポアントで踊りたかった」。そう語るリナは、プロのクラシックバレエダンサーを⽬指すフーリア役を演じるため、「⽉曜から⾦曜まで、朝10時から⼣⽅6時まで」に及んだ“ダンスの猛特訓”について明かす。その猛特訓は8ヵ⽉近くに及び、「何よりも、クラシックバレエのポワントが難しかった」と苦労を明かす。

画像2: 1日8時間のダンスの特訓を8ヵ月、役作りの苦労を明かす

 主⼈公フーリアのダンスは、⼿話をモチーフにしたコンテンポラリーダンス。⾔語の壁を超えた⾁体表現として、どんな台詞よりも雄弁にその想いを観客に訴えかける。抑圧された社会の中で、⼿を携えて⽴ち上がる⼥性たちとの交流を通じて、尊い慈愛と⽣きる⼒強さを瑞々しく描き出す。

画像3: 1日8時間のダンスの特訓を8ヵ月、役作りの苦労を明かす

 悲しみ、怒り、喜び、祈り。夢と声を奪われた少⼥の再⽣の物語『裸⾜になって』は、7月21日(⾦)より公開される。(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.