アロマキャンドルの種類
やさしい灯りと心地よい香りで上質な空間を演出するアロマキャンドル。アロマキャンドルを購入するときは、見た目や香りで選ぶことが多いと思うけれど、もうひとつ見るべきポイントは「ワックスの種類」。
じつは、一見同じように見えるアロマキャンドルだけれど、すべてが同じ種類のワックスで作られているわけではない。
米キャンドルブランドApothekeの創業者でCEOのクリッシー・フィッチ氏は、「ワックスはキャンドルの『燃料』であり、さまざまなワックス素材から作ることができます」と米Marthastewartで説明。自分の好みに合ったアロマキャンドルを購入するためにも、それぞれのワックスの長所と短所を知ることが大切だと明かした。
定番の「パラフィンワックス」から、大豆由来の「ソイワックス」、近年注目を集めている「ココナッツワックス」まで、アロマキャンドルに使用されているワックスの違いをプロが解説した。
パラフィンワックス
アロマキャンドルの素材として最も一般的だとされているのは、石油由来の「パラフィンワックス」。リーズナブルに作れるうえに、香りと色を豊富に保持できるため、キャンドルブランド全体で最も広く使用されているとフィッチ氏は言う。
また融点は47℃~69℃まで幅広く、さまざまな形に加工しやすいのも特徴。一方で、パラフィンワックスは石油の副産物から作られているため、すすも出やすく、「最も環境に優しいタイプのキャンドルワックスとは言い難いですね」ともフィッチ氏は話している。
ソイワックス
ソイワックスは、その名の通り“大豆”から作られたワックス。大豆産業の副産物で作られているため、パラフィンワックスよりも環境負荷が少なく、値段も中間くらいと比較的リーズナブル。一方で、ソイワックスは香りが控えめなうえに、香りを長く保持できないため、強く香るアロマキャンドルが好みの人には少し物足りなさを感じるかもしれないとフィッチ氏は言う。
ビーワックス(蜜蝋)
ビーワックス(蜜蝋)は、最も古くから使われているワックスの一種で、ハチミツを作る過程でミツバチから採れるもの。ハチミツ特有のほのかに甘い香りが特徴で、ほかのワックスよりも燃焼時間が長めでゆっくり楽しめるのがポイント。
一方で、ビーワックスは高価なものが多いほか、ハチミツ由来のワックスのため、「ヴィーガンの原料を求めている人には向いていないかもしれません」とフィッチ氏は話している。
ココナッツワックス
ココナッツワックスとは、収穫されたココナッツの副産物で作られた比較的新しいワックス。香りと色をキレイに保持するうえに、ススがほとんど発生しないため、クリーンなワックスとして注目を集めている。ただし、ココナッツワックスは原料が高く、最も高価なキャンドルワックスになりがちだとフィッチ氏は述べている。
忙しい毎日に癒しのひと時を与えてくれるアロマキャンドル。ワックスの種類によって大きな違いがあるので、新しいキャンドルを買う時の参考にしてみては。